アレルギー・花粉症
アレルギーはハウスダウストやダニ、花粉などに免疫が過剰に反応することでさまざまな症状を起こします。
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アレルギーとは
アレルギーとは、からだが何かに過敏に反応してしまう状態です。
免疫反応が関係しており、免疫には次の2つがあります。
■自然免疫 ・・・ 生まれつき持っている免疫
■獲得免疫 ・・・ 何らかの刺激により新しくできる免疫
本来、免疫にはからだを守る役割があります。
ところが、免疫がアレルゲン(ハウスダスト・ダニ・花粉・食べ物など)に反応してしまうことがあります。
これが「アレルギー反応」と呼ばれるものです。
獲得免疫の中には"IgE"と呼ばれる抗体があり、からだの中に増えてしまうとアレルゲンに過敏に反応するようになってしまいます。
遺伝的にIgEを作りやすい体質(アレルギー体質)の人もいれば、徐々にからだの中にIgEが増えていき、ある時に鼻や目にアレルギー反応を起こす人もいます。
発症する年齢もさまざまで、最近では幼児のアレルギー発症も増えてきています。
環境によっても左右されるアレルギーについて、そして治療方法なども詳しく解説します。
アレルギーによって起こる病気と治療方法
アレルギーによって起こる病気はいくつかありますが、その症状の程度は人によって異なります。
積極的に治療しなければならない人もいれば、日常生活の改善だけで普通に過ごせることもあります。
喘息
喘息は、気管支に慢性的に炎症を起こしている状態です。
大気汚染やストレスなどが発症の原因と考えられています。
国内では患者数が増加しており、1960年ごろは1%前後だった患者数も最近の調査からは子供の6%、大人の3%にもなり、400万人を超えていることがわかっています。
喘息の治療には喘息治療薬である「吸入ステロイド薬」が基本になります。
また最近では、気管支を拡げることができる「β2受容体刺激薬」を用いることもあります。
■アドエア ・・・ 吸入ステロイド薬
■サルタノール ・・・ β2受容体刺激薬
それぞれにジェネリック医薬品が存在し、アドエアならセロフロ、サルタノールならアスタリンインヘラーなどがあります。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、アレルギー体質の人や、もともと皮膚が弱い人に多く見られる皮膚に炎症を起こす病気です。
湿疹やかゆみなどの症状が、良くなったり悪くなったり再発を繰り返すのが特徴です。
ダニやハウスダストなどのアレルゲンや、紫外線などで悪化することがあります。
アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎は、ハウスダストやダニなどのアレルゲンが原因で起こる通年性のアレルギーになります。
スギ花粉などによる花粉症もこの中に含まれています。
発作的なくしゃみや、鼻水・鼻づまりなどが一般的な症状となっています。
また鼻づまりは睡眠に影響を与えることがあり、約70%の人が睡眠障害だと言われています。
花粉症
アレルギー性鼻炎に含まれる季節性の鼻炎が、花粉症になります。
鼻水・鼻づまりなどの症状にくわえ、目・耳・ノドなどにかゆみがでることや、皮膚があれたり、頭が重いなどの症状が現れることもあります。
アレルギーの治療薬
アレルギーによって起こる病気の治療薬は、以下のようになります。
飲み薬 | 薬の名前 |
---|---|
抗アレルギー薬 | シングレア、インタール、ソルファ、オノンなど |
抗ヒスタミン薬 | アレグラ、ジルテック、ザイザル、デザレックス、ザジテンなど |
ステロイド薬 | プレドニン、デカドロン、セレスタミン(抗ヒスタミン薬との合剤)など |
免疫抑制剤 | プログラフ、ネオーラル |
塗り薬 | 薬の名前 |
ステロイド薬 | フルメタ、リンデロン、ネリゾナ、リドメックス、プロトピック、ベトノベート、ベトノベートN、ネリゾナなど |
免疫抑制剤 | プロトピック |
点鼻薬 | 薬の名前 |
ステロイド点鼻薬 | リノコート、フルナーゼ、ナゾネックス、アラミスト、エリザス |
抗アレルギー点鼻薬 | インタール、ザジテン、リボスチン |
これらの薬は、症状によって使い分けられています。
ただし、これらは対症療法の薬となるので病気そのものを治すことはできません。
アトピー性皮膚炎は、飲み薬と塗り薬による治療を行います。
かゆみには飲み薬、炎症を抑えるには塗り薬となります。
また、アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)では、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった症状には飲み薬になります。
特に症状がひどい時には、ステロイドが入った点鼻薬を用いることもあります。
アレルギーの原因
生活環境の中には、さまざまなアレルゲンが存在しています。
次のようなことがアレルギーを起こす原因と考えられています。
衛生仮説
これは過度に清潔な環境を保つことがアレルギーの原因になると考えられている説になります。
現代での生活環境は衛生的にとても恵まれています。
綺麗な飲水、予防接種、抗生物質などの普及などにより、昔にくらべ感染症などは著しく減少しました。
しかし、幼いころに感染症にかかることで免疫機能を正常に発達させ、アレルギーのリスクを下げていたと考えられています。
これが衛生仮説です。
とはいえ、不衛生な環境にしておけばアレルギーの予防になるということはありません。
こういった環境以外にも、免疫機能を異常にしてしまう原因はいくつもあります。
食生活の変化
普段、口にするものがアレルギーの原因になっていることもあります。
その1つに食生活が欧米化していることがあげられます。
動物性の脂肪やタンパク質を食べる機会が増え、その中に含まれる"アラキドン酸"がアレルギーに悪い影響を与えると言われています。
また、加工食品やインスタント食品などが増えたことで、その中に含まれる食品添加物などもアレルギに悪影響があるとも考えられています。
遺伝
アレルギーのすべてが遺伝によって起こる訳ではありませんが、両親にアレルギーがある場合、子供が発症する可能性は高くなります。
子供のアレルギーは、両親からの遺伝と生育環境によって発症すると考えられています。
大気汚染
次のようなことが、呼吸器系のアレルギーを引き起こす可能性が高いと言われています。
- 車の排気ガス
- タバコの煙
- 黄砂や花粉
呼吸をするたびに吸い込むことで、気道を刺激しアレルギーを起こします。
その他
普段、着ている洋服や洗剤の中には化学物質が含まれています。
化学物質が静電気を帯びることで、肌へ刺激を与えアレルギーを起こします。
また、ストレスもアレルギーに関係しています。
ストレスがあると、ホルモンバランスを乱すことになり、アレルギーが起こりやすくなると考えられています。