過活動膀胱(頻尿・尿失禁)
過活動膀胱は加齢と共に、男女問わず誰でも発症する可能性がある身近な症状です。過活動膀胱の原因や症状、治療法を記載します。
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過活動膀胱(頻尿・尿失禁)とは
過活動膀胱とは、尿を一時的にためておく膀胱が敏感になってしまい意図せず収縮してしまう病気です。
もっと分かりやすく言えば、「頻尿」や「尿失禁」などの排尿トラブルがこの病気に当てはまります。
トイレに何度もいく・・・
尿意を我慢できない・・・
急な尿意でおもらししてしまった・・・
こんな経験がある方は、過活動膀胱の可能性があります。
あくまでも推定ですが国内の男女40歳以上で8人に1人、1000万人以上が抱える病気であり、年齢の増加と共に患者数も増加していきます。
「病院にいくのは恥ずかしい」「年のせい」となってしまうのではなく、適切な治療を行うことで十分に治療が可能です。
過活動膀胱の原因や症状はもちろん、薬やトレーニングなどの治療など膀胱とうまく付き合う方法などもご紹介していきます。
過活動膀胱の治療方法
過活動膀胱の治療は、次の3つの方法があります。
- 薬による治療
- 行動療法
- 電気刺激治療
薬による治療
過活動膀胱の治療薬は2種類あります。
抗コリン薬
抗コリン薬は、自分が意としていないタイミングで膀胱が収縮してしまうのを抑えることができます。
など
デトルシトールには「トルクSR」、ポラキスには「オキシパス」などのジェネリック医薬品もあります。
また、トビエースに関しては先発薬のみの取り扱っています。
なので、過活動膀胱で病院に行くことに抵抗がある方は海外通販を利用することで個人的に治療することも可能です。
β3刺激薬
β3刺激薬は、膀胱を広げることで尿を蓄えやすくしてくれます。
尿意切迫感や頻尿を改善することができます。
- ベタニス
行動療法
行動療法とは、トレーニングのことです。
トイレに行く間隔を延ばしていく方法や、骨盤底筋の収縮力を高める方法になります。
膀胱トレーニング
やり方は、次のようになります。
①尿意を感じたら5分我慢する
↓
②5分の我慢が可能になって1ヶ月ほど経過したら10分に延長する
↓
③10分我慢できるようになって1ヶ月ほど経過したら15分に延長する
↓
④できる範囲で我慢する時間を延長して続け、2時間半を目標とする
骨盤底筋トレーニング
やり方は、次のようになります。
①肛門に5~8秒力を入れ続ける
↓
②一度、力を抜く
↓
③1と2の方法を繰り返し行い、日に30~50回を目安に行う
何回かに分けて行っても問題なく、習慣づけて継続して行うことが大切です。
電気刺激治療
特殊な医療器具で電気や磁気によって刺激を与えることで、骨盤底筋を強化したり膀胱の神経のはたらきを調整する治療になります。
過活動膀胱だけでなく、腹圧性尿失禁にも効果を発揮してくれます。
過活動膀胱の症状
過活動膀胱の症状は、全部で3つあります。
- 尿意切迫感
- 頻尿
- 尿失禁
それぞれの症状は、以下のようになります。
尿意切迫感
尿意切迫感は過活動膀胱の必須症状となります。
突然起こる尿意、強い尿意で我慢できないなどが症状となります。
頻尿
頻尿は、朝・夜によって「昼間頻尿」と「夜間頻尿」にわかれます。
トイレに行く回数は、日中で5~7回、睡眠時は0回が正常とされています。
頻尿の症状は、次のようになります。
日中に8回以上 ・・・ 昼間頻尿
睡眠時1回以上 ・・・ 夜間頻尿
ただし、人によってトイレに回数は異なります。
なので単純に"回数"だけでは頻尿と判断することはできず、日中8回以下/睡眠時1回以下でもトイレに行く回数が多いと感じれば頻尿と言えます。
尿失禁
尿失禁を簡単に言えば、「尿もれ」のことです。
自分の意思とは異なるタイミングで尿が漏れてしまうのが特徴の症状です。
尿失禁は、大きく4つの症状にわかれます。
腹圧性尿失禁
急に立ち上がった時、あるいは重い荷物などを持ち上げた時、せきやくしゃみの時などにお腹に力が入った時に尿もれを起こします。
女性に多く、筋力の低下(骨盤底筋など)や出産を機に症状がでるようになります。
切迫性尿失禁
尿意切迫感によって急に尿意が起こり、我慢できずに漏らしてしまいます。
溢流性(いつりゅうせい)尿失禁
自分ではおしっこをしたくないのに、意思に反して少しずつおしっこが出てしまうのが症状です。
溢流性尿失禁の場合、必ず排尿障害があります。
排尿障害が現れる代表的な病気は「前立腺肥大」になるので、溢流性尿失禁は男性に多くみられます。
機能性尿失禁
からだの運動機能が原因となるのが、機能性尿失禁です。
歩行障害によってトイレに間に合わない、認知症の影響でトイレでおしっこができないなどのケースがあげられます。
過活動膀胱の原因
過活動膀胱の原因は、2つ考えられます。
1つは、脳と膀胱をつなぐ神経のトラブルによって起こる「神経因性」と、もう1つは神経以外のことが原因になっておこる「非神経因性」があります。
神経因性
神経のトラブルといっても、病気の種類はさまざまあります。
- 脳血管障害 ・・・ 脳卒中や脳梗塞、パーキンソン病など
- 脊髄障害の後遺症 ・・・ 脊髄損傷や多発性硬化症、脊柱管狭窄症など
何かしらの病気が原因となって起こり、脳と膀胱のやり取りがうまくいかなくなってしまいます。
その結果、「膀胱におしっこがたまってるよ」「おしっこ出すよ」「まだ出さないよ」「膀胱を締める・緩めるよ」などのやり取りがうまくいかず、過活動膀胱の症状が現れてしまうようになります。
非神経因性
非神経因性は、神経以外のトラブルが原因になって過活動膀胱を起こすようになります。
- 前立腺肥大症
- 骨盤底筋
- それ以外の原因
非神経因性は3つの原因にわかれ、男性あるいは女性に多いなどの特徴もあります。
前立腺肥大症
前立腺は、男性にのみある器官です。
つまりこの原因は、男性の場合に限ります。
前立腺肥大症がある患者さんの50~75%は、過活動膀胱とも言われています。
前立腺肥大症はその名の通り、前立腺が肥大してしまう病気になり、排尿(排尿困難・蓄尿症状・排尿後症状)に関する症状がみられるようになります。
おしっこが出にくい状態が続いてしまうことによって、何とか尿を出そうと頑張り過ぎてしまい膀胱に負担をかけるようになります。
膀胱に負担がかかった状態が続いてしまうことで膀胱の筋肉のはたらきに異常をきたし、少しの刺激によっても過敏に反応するようになり過活動膀胱が起こるようになります。
骨盤底筋
骨盤底筋とは、骨盤の底にある尿道などの内蔵を支えている筋肉になります。
特に女性に多い原因となり、年齢や出産などによって筋力が低下します。
すると過活動膀胱となり、尿失禁などの症状を伴うようになってしまいます。
それ以外の原因
前立腺や骨盤底筋のトラブル以外のなんらかの原因によって膀胱の神経が過敏に反応するようになることや、原因が特定できない"特発性"などもあります。
実際、原因不明の特発性過活動膀胱の患者さんがもっとも多いと考えられています。
ストレスが原因になることや、加齢などいくつかの原因が複雑に絡み合ってしまうことで排尿トラブルを起こすようになります。