ニキビ(尋常性ざ瘡)とは
ニキビ(尋常性ざ瘡)とは・・・顔や体の毛穴に皮脂が詰まることで起こる皮膚のトラブルの一つです。
医学的には「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」といい、れっきとした皮膚疾患です。
ニキビは10代の思春期に多くみられますが、大人もホルモンバランスの乱れやストレス、生活習慣の乱れにより通称大人ニキビを発症します。
ニキビには種類があり、白ニキビ→黒ニキビ→赤ニキビ→黄ニキビ→紫ニキビと進行していき、早めに治療しなければ綺麗に治すことは困難になり治療費も膨らみます。
ニキビ跡を残さず再発させないためには、早期の適切な治療と正しいスキンケアで肌を清潔に保つことが大切です。
ニキビ治療薬として、外用薬の「クリンダマイシンゲル」や飲み薬の「アキュテイン(※リンク先はジェネリック)」があり、個人でも個人輸入で購入できて綺麗に治すことができます。
ニキビは、放置したり刺激してしまうなどの間違ったスキンケアをしていると、化膿して痛みを伴ったり跡が残ってしまうことがあるのです。
たかがニキビと軽視せず、正しい治療を行うことが大切です。
ここでご紹介する項目をもとに、跡を残さずに綺麗に治してニキビができにくい肌を保ちましょう。
ニキビの治療と予防
ニキビを治すためにはそれぞれの状態に合わせて、適切な治療法を施す必要があります。
そして、治療が早ければ早いほど、ニキビは綺麗に治りやすくなります。
まずはニキビの原因である毛穴の皮脂詰まりや、アクネ菌の繁殖を防ぐために肌を清潔に保ちましょう。
清潔に保つには正しい洗顔の方法を知ることが必要です。
洗顔をする際は皮脂の取りすぎに注意してください。
乾燥肌の人はもちろん、脂性肌の人も洗浄力の強い洗顔料で何度も洗ってしまうと、肌の水分量が不足しニキビができやすくなってしまいます。
汚れはしっかり落として余計な皮脂まで取らないことが、健康な肌になるためのポイントです。
赤ニキビなどの炎症を起こしてしまったニキビは、基本的なスキンケアでは治りにくかったり、跡が残ってしまう恐れがあります。
そこで殺菌作用のある専用の外用薬「クリンダマイシンゲル」を使うと、悪化せず綺麗に治すことができます。
また、ニキビが重症化してしまった場合には、飲み薬である強力なニキビ治療薬「アキュテイン」などもオススメです。
自分のニキビの状態に合わせて治療を行いましょう。
ニキビ治療薬で治療
ニキビを治したいときに最も効果的といえるのがニキビ治療薬です。
ニキビ治療薬にも塗る治療薬と飲む治療薬の2種類あり、それぞれ用途や症状によって使い分ける必要があります。
以下で簡単に解説していきます。
塗る治療薬(トレチノイン)
塗る治療薬といわれるニキビ治療薬には、
トレチノインなどのニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌することのできる成分を配合されています。
日本では、クリンダマイシンゲルを用いた治療が主に行われていますが、海外ではトレチノイン配合の薬剤による治療も行われています。
トレチノインはビタミンA誘導体と呼ばれる成分で、皮脂の分泌を抑えたり、強いターンオーバーの作用を持つことからニキビ治療効果だけでなく、シワの改善など美容効果も期待できます。
その他にも塗る治療薬には、アダフェリンのようなトレチノイン以外の成分を配合したニキビ予防用の薬もあります。
また、塗る治療薬は飲むタイプに比べ副作用が起きにくく、効果を効かせたい場所だけに効かせることができることがメリットです。
飲む治療薬(アキュテイン)
飲む治療薬とは、抗生物質やアキュテインを配合した内服薬タイプのニキビ治療薬のことです。
重症化してしまったニキビや難治性ニキビに適用があり、効果は絶大ですがその分副作用のリスクが高いため、未承認薬となっています。
病院で処方してもらう場合、保険適用外の治療薬となるため、治療費が高くなってしまいますが、お薬110番のような個人輸入の通販サイトをご利用していただければ、安価に購入することができます。
正しいスキンケア
何度も再発してしまうのがニキビの嫌なところですが、正しいスキンケアを行うことでニキビができにくい肌にすることができます。
敏感肌である人はニキビを再発してしまいがちなので、まずは自分が敏感肌であるかを確認しましょう。
スキンケアする際は、肌をこするようにつけるのではなく、押すようにしてなじませるようにつけるのがコツです。
また、クレンジングはジェルタイプやミルクタイプを使用することで肌への負担を軽減することができます。
良質な睡眠
睡眠不足や不規則な睡眠習慣はお肌の天敵です。
良質な睡眠をとることでニキビの発生や再発の防止につながります。
お肌のゴールデンタイムは従来は22時から2時だといわれていましたが、最近では0~3時の説が提唱され、有力であるとされています。
また、睡眠不足や眠りにつきにくいという方は睡眠薬がオススメです。
バランスのとれた食事
バランスのとれた食事をとることでニキビの解消につながります。
一見それほど関係がなさそうに思えますが、今日食べた食事が肌をつくっていることはいうまでもないので、食事とニキビが非常に関連性があることがお分かりになるかと思います。
食の欧米化が進むことで高脂質、高糖質の食事をとる方が増え、現在はそれが原因でニキビになっている方が多いのです。
そういった食事を避けることに加え、抗炎症作用のあるビタミンCやビタミンBを多く含んだ柑橘系の果実や野菜を積極的に食事にとりいれましょう。
また、鮭などの抗酸化力が高いタンパク質をとることもニキビの解消につながります。
ストレスをためない
大人ニキビで悩まれている方は多くいらっしゃいますが、主な原因としてストレスが挙げられます。
ストレスはホルモンバランスや自律神経を乱し、お肌のターンオーバーを乱すことでニキビをできやすくします。
そのストレスをためないためには、心身を休めることが最も効果的で、抗ストレスサプリなどを服用しながら休むとより効果的です。
もしストレスニキビができてしまったときは肌の負担を減らすために優しくクレンジングをしましょう。
また、過剰な洗浄は逆効果のためゴシゴシ洗いは厳禁です。
ニキビの種類と症状
ニキビには進行度合いによって、その種類と症状が異なります。
それぞれ治療法も異なるので、ニキビを早く綺麗に治すためにも特徴と治療法を知っておきましょう。
白ニキビの特徴
白ニキビはニキビの初期段階で、プツッと小さな白い"できもの"が現れます。
まだアクネ菌の繁殖が始まる前で、皮脂が毛穴に詰まっている状態なので炎症は起きていません。
最低限のスキンケアを行っていれば、この段階でニキビは自然と消えてくれます。
黒ニキビの特徴
白ニキビの状態で毛穴の皮脂が限界まで詰まると、毛穴の表面が開きます。
すると皮脂が空気に触れて酸化してしまい、黒くなります。
これが黒ニキビで、炎症を起こす一歩手前の状態です。
基本的なスキンケアを行っていれば自然と消えてくれます。
~「黒ニキビ」と「黒ずみ」の違い~
よくスキンケアの記事で「黒ずみ」という言葉をみかけますよね。
「黒ずみ除去スキンケア商品」なども売られていますが、実はここでいう黒ずみとは「黒ニキビ」のことなのです。
そもそも「黒ずみ」という言葉は「毛穴が黒くみえる状態」の総称です。
黒ずみには2通りあり、「黒ニキビ」と「毛穴が開いて黒くみえる状態」をさします。
このような豆知識を知っておくとスキンケアの記事を読んだときに、より読みやすくなるかもしれませんね。
赤ニキビの特徴
ここまで来ると、いよいよアクネ菌が繁殖して炎症を起こしている状態です。
色は赤くなり、毛穴とその周辺が赤く腫れ上がります。
赤ニキビの段階まで進むと、抗生物質での治療が有効です。
早めに炎症を抑えることが必要です。
刺激すると悪化したり跡が残る可能性があるので、指で触ったりつぶしたりするのは絶対にやめましょう。
黄ニキビの特徴
赤ニキビが進行して毛穴の中に膿が溜まり始め、ニキビの中心が黄色くなります。
膿を出したほうがいいと思って潰そうとするのは、絶対にやめてください。
赤ニキビ同様に、悪化や跡が残る恐れがあります。
この段階になると、赤ニキビによる色素沈着やクレーターが残る可能性があるため、「皮膚の病気」だととらえ、抗生物質での治療を行いましょう。
紫ニキビの特徴
ニキビが極限まで進行すると、毛穴の深くに膿と血液が混ざり合って紫色になります。
"しこり"になり、触るとゴリゴリした感覚があります。
黄ニキビよりも高い確率で跡が残りやすく、自力で治すことはまず不可能です。
皮膚科などで基本的な治療をしても跡が消えないことがあり、美容皮膚科などでレーザー治療など特別な治療を行えば消える可能性もあります。
ここまで進行してしまうと治療費もかかり、綺麗に治すことが難しくなります。
その前の段階で、早期に適切な治療を行う必要があります。
~ニキビができる場所~
ニキビは顔だけでなく体にもできます。
ニキビは皮脂分泌が活発な場所ほどたくさんでき、悪化しやすくなるという特徴があります。
【ニキビができやすい部位:顔偏】
「生え際」「Tゾーン(おでこ、鼻筋)」「眉間」「鼻」「顎」「頬」
「フェイスライン」「口周り」
Tゾーンや生え際は特に皮脂分泌が活発な時期の「思春期ニキビ」に多くみられ、もっともニキビができやすい場所といえます。
逆に、フェイスラインや口周りは「大人ニキビ」によくみられます。
大人ニキビのなかには皮脂分泌の少ない首や、うなじにできる人もいるようです。
【ニキビができやすい部位:体偏】
「背中」「おしり」「胸元」
「頭皮」「わき」
体のニキビの原因は、衣類を着ていることで蒸れやすく摩擦も起こるため悪化しやすいです。
おしりは四六時中、下着を履いているために蒸れて菌が繁殖しやすい環境です。
"背中"と"わき"は汗をかきやすく、加えて背中は顔と同じくらい皮脂分泌が活発なため、背中ニキビに悩む人は多いでしょう。
思春期ニキビと大人ニキビ
ニキビは10代の若い世代に発症する「思春期ニキビ」と、成人に発症する「大人ニキビ」があります。
思春期ニキビ
思春期ニキビはホルモンバランスの乱れによって、皮脂分泌が過剰になり発症します。
10代のホルモンバランスの乱れは、体の成長に伴うものなので、大人に近づいている証拠です。
このことからも思春期ニキビは「青春のシンボル」とも呼ばれています。
皮脂分泌を抑えたり、毛穴の皮脂汚れを取って清潔にすれば改善します。
大人ニキビ
大人になると治るといわれるニキビですが、成人後もニキビに悩まされる方は多くいらっしゃいます。
大人になってもホルモンバランスが不安定のままだと、自然に消えないことがあります。
加えて社会のストレスや生活習慣の乱れが、ニキビを悪化させることもあるのです。
思春期ニキビと違って大人ニキビは繰り返し発生しやすく、跡が残りやすいのが特徴です。
また、肌の代謝が10代の頃よりも悪くなることで治り辛く、とても厄介なニキビだと言えます。
ニキビの原因
ニキビができる原因は1つとは限りません。
ホルモンの影響や生活習慣など、様々なことがニキビの原因になってしまいます。
ご自身のニキビの原因を突き止めることが治療への第一歩です。
男性ホルモン
ニキビを悪化させる最大の原因は、男性ホルモンの過剰分泌です。
男性ホルモンは男性だけでなく、女性の体にもあります。
男性ホルモンには皮脂分泌を活発にして、毛穴を収縮する作用があります。
そのため毛穴に皮脂が詰まり、それをエサとするアクネ菌が繁殖して炎症や化膿を引き起こします。
男性ホルモンはあらゆるストレスでバランスが乱れます。
受験、進級や就職…など、どの年代でもストレスを感じる機会は少なくありません。
思春期ニキビと大人ニキビの元凶となっているのが、この男性ホルモンの過剰分泌といえるでしょう。
成長ホルモン
成長ホルモンとは体を作るためのホルモンで、成長期である10代がもっと多く分泌されます。
成長ホルモンは皮脂腺を刺激するため、皮脂分泌が過剰になってニキビができます。
思春期ニキビの原因の1つです。
洗い残し
シャンプーやトリートメント、ボディソープの洗い残しが原因で、ニキビができることがあります。
特に首やうなじ、髪の生え際にできやすいです。
乾燥
ニキビは脂性肌(皮脂分泌が多い)と乾燥肌(皮脂分泌が少ない)のどちらでもできます。
どちらも皮脂が毛穴に詰まって、そこに菌が繁殖することが原因です。
乾燥肌は皮脂分泌が少ないにもかかわらず、ニキビができてしまうのはなぜでしょうか。
そもそも皮脂は菌から肌を守ったり、肌の水分を蒸発させない役割をしています。
皮脂や水分が不足すると毛穴が小さくなり弱くなってしまいます。
そのため、わずがな皮脂も詰まりやすくなってニキビができてしまうのです。
食べ物
チョコレートやケーキなど、甘くて美味しい食べ物による糖分の摂りすぎには注意が必要です。
糖分は分解されるときに、体内に大量のビタミンB郡が必要になります。
分解しきれなかった糖分は「脂肪」として体内に蓄積され、その結果皮脂分泌が過剰になってニキビができます。
お酒にも多く糖分が含まれているので、飲みすぎないようにしましょう。
さらにお酒には活性酸素を作り出して、肌の細胞や組織を傷つけてしまうため、ニキビ悪化の原因になります。
辛い食べ物の摂りすぎにも注意が必要です。
摂りすぎると胃腸に負担がかかり、消化や吸収機能が低下してニキビができやすくなります。
脂っぽい食べ物やお菓子も、皮脂を過剰に分泌させるため控えましょう。