性病(性感染症)
性病はSTDとも呼ばれ、種類によって潜伏期間や初期症状が異なります。性感染症の正しい知識と予防法、治療について解説します。
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性病(性感染症)とは
性病とは主に性行為によって感染するクラミジア、淋病、梅毒、性器ヘルペス、HIVなどの病気のことです。
性病は古くから知られ、誰にでも関係のある身近な病気です。
自覚症状のない人が多く、知らないうちに悪化させたり、感染を拡げているかもしれません。
性病は抗生物質などで治療できるので、正しい知識を身につけ、早期の検査と治療をすることが大切です。
性感染症とも呼ばれる性病は、英語でこう表現されます。
- Sexually
- Transmitted
- Disease
この3つの単語の頭文字をとって「STD」と略して表現されることもあります。
最近では、感染するということを強調したく「Disease(疾患)」ではなく、「Infection(感染)」に変えて「STI」と呼ぶべき意見が強くなってきています。
性病にはそれだけ強い感染力があり、さまざまな種類があります。
また、古くから一般的に知られているものも多いです。
「気をつけているから大丈夫」と思っていると、いつの間にか辛い経験をする可能性もあります。
感染していたとしても症状が目立たないことが多いので、治療が遅れてしまうケースも少なくありません。
また恥ずかしいなど病院での検査・治療に抵抗をもつ人もいるはずです。
性病にはこういったいくつもの落とし穴があるので、古くから現代に至るまで流行が続いています。
性病の治療
性器の病気だけにタブー視されることもしばしばあります。
一度でも感染経験があるなら「自然治癒するかも」と期待した経験をもつ人もいるかも知れません。
しかし、性病の原因となっている細菌やウィルスなどは勝手に死滅することはありません。
他人に知られたくない気持ちは分かりますが、きちんと治療をしなければ後になって後悔することになります。
正しい知識があれば、海外通販で検査キットや抗生物質などを購入することで治療することもできます。
性器に起こった異常を放置するのではなく、他の病気へのリスクも考えてしっかりと治療していきましょう。
性病の種類
性病には、誰もが一度は聞いたことがあるような症状から、「こんな性病もあったの?!」と驚くものまで、たくさんの種類が確認されています。
性病の原因になるものは「細菌」「ウィルス」「寄生虫」などがあり、確認されているものだけでも30種類以上に上ると言われています。
有名な性病には、次のようなものがあります。
クラミジア症
クラミジア症は国内でもっとも感染者数が多い性感染症(STD)です。
1回の性行為での感染率も50%と高く、とても身近な病気となります。
世界的に見ても日本の感染率は圧倒的に高いとされているので、要注意です。
淋病
国内感染者数が第2位の淋病は、クラミジアと合併して起こることもある性感染症(STD)です。
1回の性行為での感染率はおよそ30%と高いです。
男性は排尿時に激痛が走ることや、女性は黄色や緑色をしたオリモノと強い異臭がします。
性器ヘルペス
国内感染者数が第3位の性器ヘルペスは、ヘルペスウィルスに感染することで発症します。
同じ種類のウィルスには「水ぼうそう」や「帯状疱疹」などがありますが、ヘルペスの場合は再発を繰り返します。
一度感染すると完全にからだの中に入ったウィルスを死滅させることはできないので、再発予防が大切になります。
尖圭(せんけい)コンジローマ
国内感染者数第4位の尖圭コンジローマは、性器に疣贅(ゆうぜい)と呼ばれるイボを形成します。
HPV(ヒトパピローマウィルス)による感染で発症します。
これには"良性"と"悪性"があり、種類によってはガンの原因になることもあります。
自然治癒するケースもあるようですが、放置するのではなく早めの検査と治療を行う必要があります。
膣トリコモナス症
膣トリコモナス症は男性の1~2%が感染、女性ではその倍以上の5~10%も感染しているといわれています。
人の目では見ることのできない原虫が性器に入り込むことで炎症を起こします。
男性はほとんど症状が出ないので放置する方が多いですが、尿道炎の症状などが出る場合もあります。
梅毒
以前は感染者数が少なかった梅毒ですが、ここ最近になって感染者数が急増しており、国内では第5位の感染者数となっています。
症状が第1~4期まであり、治療薬がない時代では「不治の病」として知られていました。
今では特効薬であるペニシリン系の抗生物質があるので治療は可能ですが、悪化すれば"死"に至ることもあるので要注意です。
HIV
国内感染者数第6位となるのがHIVです。
HIVという名前を耳にしたことがあるという人は多く、それだけ認知度の高い有名な感染症です。
一度感染すると現代医学の力では治すことはできず、命に関わる病気です。
恐ろしい病気のようにも思えますが、きちんとHIVのことを知り予防することで感染率を大幅に低下させることができます。
古くから性病が存在していたことを確認できるものに、江戸時代に詠まれた川柳があります。
「とら息子 親の目盗んで 鼻が落ち」
「鷹の名にお花お千代はきついこと」
(鷹とは売春婦のことになり、お花お千代を"お鼻が落ち"にかけている)
これらは、梅毒が進行すると鼻が陥没することを揶揄した川柳になります。
古くから性病が一般的に広く知られていたことが分かります。
驚くことは、こうして性病が認識され原因も突き止められていたにも関わらず、時が進んで現代に至っても感染者がいるということです。
どうして性病がなくならないのか、その1つには私たちの生活習慣が関係しています。
性病の感染原因
性感染症と言われるくらいなので、感染するのは性行為全般になります。
つまり性行為に及ばなければ、性病に感染することはありません。
しかし、性行為は人が繁栄していく上でなくてはならず、子孫をのこすためには欠かすことができない大切な行為です。
また「快楽行為」としても、人の生活から切り離すことはできません。
性行為をやめられないことが、古くから現代に至っても性病がなくならないもっともな理由になっています。
つまり人である以上、性病は避けては通れない問題です。
性病を「タブーなこと」と考えず、ただしい知識を身につけると同時に、感染した時の治療や対処法も把握しておくことが大切になります。
性病の症状
みなさんは風邪をひいた時に、「からだがだるい」「熱がある」など風邪を自覚する症状が現れますよね。
性病はこの「自覚症状」がほとんどないことが、まず1つの危険だと言えます。
「性病ってアソコが痛くなったり痒くなったりするでしょ?!」というイメージを強く持っている人は多いかも知れませんが、実は性病は症状がほとんど現れないことが多いのです。
なので、感染に気づくタイミングが遅れることや、まったく無自覚のまま放置してしまうケースもあります。
感染した性病の種類によっては、全身に菌が回ってしまうことや、臓器にダメージを与えてしまうこともあります。
重症化すれば危険なことがたくさんあるので、検査をすることが予防や早期発見の対策にもなります。
次のようなことがあったら、迷わず検査することをオススメします。
- 風俗店にいったなど、SEXに対して不安が残る行為に心当たりがある
- パートナーが変わった
性行為は生活の一部である以上は、少しの不安でも検査することがパートナーへの感染を防ぐなど、性病蔓延の予防になるはずです。
病院以外でも検査はすることができ、今では個人で検査することもできるので、検査キットを購入しておくのもひとつの対策です。
性病と不妊症
不妊症と聞くと、女性をイメージしてしまいがちですが、それは大きな間違いです。
男性側にも不妊症の原因があります。
それが性病だったなどということも珍しくはありません。
将来的な病気のリスクだけでなく、不妊という観点からも性病治療は早期におこなうべきです。
性病が不妊症を招いてしまう理由には、性器の炎症があげられます。
自分の目で確認できる範囲で炎症が治まればいいですが、性病の原因である病原生物のほとんどは肉眼で捉えることができません。
つまり、自分でも見えないところに炎症を起こすことがあります。
男性は、精巣(睾丸)や陰嚢(いんのう)、前立腺などまで炎症が広がります。
女性は、子宮頚管→子宮内膜→卵管→骨盤・・・症状が悪化することで膣の奥へと病巣が広がっていきます。
男女ともに、妊娠のために必要な部位に炎症が起こることで癒着することなどがあり、本来の機能を果たせなくなってしまうことがあります。
性病から発展して不妊の原因となる病気には、次のようなものがあります。
男性の病気
精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)
睾丸の上に流れている静脈が肥大してしまう症状です。
これによって十分に精子を生産することができなくなります。
閉鎖性無精子症
輸精管(ゆせいかん)や精管などが炎症を起こし、精子の通り道がふさがってしまう病気です。
この病気になると射精時に精液は出るものの、精子が存在しない状態になります。
膿精子症(のうせいししょう)
性病の種類によっては精子といっしょに膿が分泌されることもあります。
精子に膿が混ざってしまうと、精子の運動率がとっても下がります。
すると女性の膣内に射精しても、子宮まで精子が到達できず受精ができなくなります。
逆行性射精
尿道に起こった炎症の影響で、尿道が閉塞したり狭窄によって詰まってしまい精子が膀胱に逆流します。
逆流によって射精時に精液がでなくなることがあります。
女性の病気
子宮頚管炎
子宮の入り口が炎症を起こします。
すると、精子の通り身が狭くなり子宮へと到達しにくくなってしまいます。
子宮内膜炎
子宮の内側の内膜が炎症します。
これも子宮頚管炎といっしょで精子の通り道が狭くなり、通りにくくなります。
卵管炎
卵管に炎症を起こすのが症状です。
ここまで病巣が広がると、卵管の付近である「卵巣」「骨盤内膜」にも炎症が広がっている可能性もあります。
卵管の中で卵子は精子を待つので、ここに炎症が起こり塞がれてしまうと精子が通れなくなります。
また一度、卵管が癒着してしまうと、元通りにするのは困難だと言われています。
骨盤内感染症
子宮頚管から病巣が進行し、かなり広範囲にまで感染が広がった状態です。
発熱や強い痛みが症状となり、不妊症だけでなく「子宮外妊娠」の原因にもなります。
性病は人の目に付かない場所に「炎症」を起こし、2人の明るい未来を奪ってしまうこともあります。
必ずしも性病=不妊症となる訳ではありませんが、早期に治療をせずにいると不妊症のリスクは高まっていきます。
男性も女性も、きちんと最後まで性病治療を行うことが大切です。