糖尿病治療薬
糖尿病治療薬は、スルホニル尿素薬、速効性インスリン分泌促進薬、グルコシダーゼ阻害薬など8種類に分類されます。通販では、病院に行かずにお薬を簡単に購入することができます。
糖尿病治療薬の一覧
糖尿病治療薬とは
糖尿病治療薬とは、糖尿病の基本治療である食事と運動によっても血糖値をコントロールできなかった場合に服用をする薬になります。
血糖値の上昇は「インスリン」という物質が大きく関係しています。
■インスリン不足
ブドウ糖を細胞にうまく取り入れることができなくなり、血糖値が上昇
■インスリンのはたらきが悪い
血液の中にあるブドウ糖を処理しきれなくなってしまい、血糖値が上昇
血糖値が一定の値を超えてしまい、血糖値が高い(高血糖)状態がつづくことで糖尿病になります。
糖尿病治療薬を服用することで高血糖状態を改善し、血糖値の上昇を抑えます。
糖尿病治療薬は8種類あり、それぞれの作用が異なることから種類別に薬の作用を解説していきます。
スルホニル尿素(SU)薬の特徴
スルホニル尿素薬は、インスリンの分泌が行われる膵臓(すいぞう)に作用します。
膵臓の中には膵島(ランゲルハンス島)と呼ばれる細胞の集まりがあります。
細胞の1つであるβ細胞を刺激することによって、インスリンの分泌を促進する効果があります。
ただし、インスリンがまったくでない1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)に対しては無効となっています。
スルホニル尿素薬には、次のような薬があります。
- ヘキストラスチノン
- オイグルコン
- アマリール
オイグルコンにはジェネリック医薬品があり、海外通販(個人輸入代行)で購入することもできます。
製品名はセミダオニールになり、オイグルコンと同じ成分グリベンクラミドが含まれています。
速効性インスリン分泌促進薬の特徴
速効性インスリン分泌促進薬は、スルホニル尿素(SU)薬と同じく膵臓の中にあるβ細胞に作用します。
β細胞が刺激されることで、インスリン分泌を促進してくれます。
スルホニル尿素薬との違いは、成分の吸収や分解が早いという特徴になります。
服用してから30分ほどで効果が期待できることから、食後の高血糖状態を改善するのに適しています。
速効性インスリン分泌促進薬には、スターシスファステックという薬があります。
αグルコシダーゼ阻害薬の特徴
αグルコシダーゼ阻害薬は、食べ物の中に含まれている糖質の分解を遅らせる作用があります。
小腸の粘膜に存在する「αグルコシダーゼ」と呼ばれる酵素は、炭水化物や砂糖をブドウ糖へと分解するはたらきをもっています。
αグルコシダーゼを阻害することで、ブドウ糖への変化を遅らせてくれます。
結果、ブドウ糖の吸収が遅くなるので、食後の高血糖を改善できます。
αグルコシダーゼ阻害薬と糖質が小腸の中で同時に存在しなければ効果を発揮しないので、食事の直前での服用が必要になります。
αグルコシダーゼ阻害薬には、次のような薬があります。
- グルコバイ
- ベイスン
グルコバイにはジェネリック医薬品があり、レボースという薬があります。
成分は同じアカルボースになり、同じように糖質の分解を遅らせてくれます。
ビグアナイド薬の特徴
ビグアナイド薬は、スルホニル尿素(SU)薬から数年遅れて販売がスタートした糖尿病治療薬になります。
スルホニル尿素薬は膵臓に作用しますが、ビグアナイド薬は肝臓にはたらきかけることで以下の3つの作用を発揮します。
■糖新生抑制
肝臓で糖が作られるのを抑える
■糖利用促進
筋肉や脂肪組織といった末梢で糖分が使われるのを促進する
■糖吸収抑制
小腸での糖分の吸収を抑える
膵臓に作用しインスリン分泌を促進しなくても、血糖値上昇を抑えられるのが特徴です。
スルホニル尿素(SU)薬やDPP4阻害薬など、他の糖尿病治療薬と併用することもできます。
また肥満体型の糖尿病2型患者さんには、第一選択の薬として用いられることがあります。
ビグアナイド薬には、メトグルコという薬があります。
チアゾリジン薬の特徴
チアゾリジン薬は、肝臓や筋肉、脂肪などの組織のインスリンへの感受性を高めてくれる作用があります。
インスリンへの感受性が高まることで、肝臓での糖が作られるのを抑え、血液中の糖分が筋肉などに取り込まれるようになります。
チアゾリジン薬は、作用が異なる糖尿病治療薬との併用も認められています。
チアゾリジン薬にはアクトスという薬があります。
アクトスにはジェネリック医薬品もあり、ベキサゾンという薬があります。
成分にはアクトスと同じ ピオグリタゾン塩酸塩が含まれているので、同様の効果を期待することができます。
DPP4阻害薬の特徴
食事をとると、それがサインとなってインスリンが分泌されるようになります。
この時、インスリンの分泌にはインクレチンという消化管ホルモンが大きく関係します。
インクレチンの作用を強めることで、インスリンの分泌を促進することができると考えられ作られたのがDPP4阻害薬になります。
DPP4阻害薬には、次のような薬があります。
- ジャヌビアグラクティブ
- ネシーナ
- エクア
DPP4阻害薬はその名の通り、DPP4と呼ばれる酵素を阻害する作用があります。
DPP4には、インスリン分泌に関係しているインクレチンを分解するはたらきがあります。
つまりDPP4を阻害することによって、インクレチンの濃度を高めることができ、インスリンの分泌を促進することで血糖値を下げる効果が発揮されます。
SGLT2阻害薬の特徴
尿管を細かく分けてみると、次の3つに分類することができます。
- 近位尿細管
- ヘレンループ
- 遠位尿細管
この中で糖の再吸収が行われるのは「近位尿細管」となっています。
近位尿細管には、糖を再吸収するための輸送隊となる物質が存在します。
それが「SGLT2」と呼ばれるもので、原尿(尿のもと)に含まれる糖を認識して血液へ放出する働きがあります。
糖のおよそ90%は近位尿細管にあるSGLT2が行っており、これを阻害することで糖が再吸収されるのを防ぎます。
結果、尿から排泄される糖の量は増え、排泄された分だけ血糖値を下げることができます。
他の薬とは異なる作用を持つことから、すべての糖尿病治療薬と併用することが可能となっています。
SGLT2阻害薬には、スーグラという薬があります。
アルドース還元酵素阻害薬の特徴
アルドース還元酵素阻害薬は、次のような糖尿病性神経障害による合併症を予防する薬になります。
- しびれや疼痛
- 振動感覚異常
- 心拍変動異常
アルドース還元酵素阻害薬は血糖値を抑える薬ではなく、末梢神経のはたらきをおかしくしてしまうソルビトールという糖分を抑える作用があります。
ブドウ糖をソルビトールに変えてしまう「アルドース還元酵素」を阻害することで、神経細胞内にソルビトールが少なくなり神経のはたらきを改善してくれます。
アルドース還元酵素阻害剤には、キネダックという薬があります。