ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)
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ベコナーゼ点鼻薬は、アルロイヤー点鼻液と同成分が使われている薬です。花粉症などで起きる鼻炎が起きた際に使用します。ステロイド薬ですが、鼻のみに作用するので副作用はかなり軽減されています。
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商品詳細
ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)とは、花粉症やアレルギー性鼻炎の症状を緩和するアレルギー治療薬です。鼻に直接噴射するタイプのステロイド薬となり、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの鼻炎症状に高い効果を発揮します。
鼻炎や花粉症の治療においては単体で、あるいはアレグラなどの抗ヒスタミン薬と併用して使うことが主流です。
ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の特徴ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)には、2つの特徴があります。
■治療効果が高い
■副作用が少ない
アレルギー性鼻炎の治療には抗ヒスタミン薬など様々な薬が用いられますが、ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)のようなステロイド点鼻薬は特に効果が高い薬として知られています。
その効果は使い続けることでより強まるという特徴があり、軽症から重症の場合まで幅広く使用される薬です。
またベコナーゼ点鼻薬(フルナーゼ)は副作用が少ない薬でもあります。
"ステロイド"は副作用が多いと言われ、抵抗感がある方も少なくありません。
しかしベコナーゼ点鼻薬(フルナーゼ)は鼻に噴射するタイプの薬なので成分が全身に回らず、副作用のリスクも大幅に軽減されています。
ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の効果・効能ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)などのステロイド薬は、体内で良くも悪くも様々な効果を発揮する薬です。
それらの中でも、アレルギー性鼻炎治療薬としての効果は2つあります。
■抗炎症作用
例えば花粉症では目が赤くなることや、鼻づまりなどのアレルギー症状に悩まされることもあります。
この時に目や鼻に炎症を起こしているのが、「PG(プロスタグランジン)」や「ロイコトリエン」などの物質です。
これらの化学物質は脂肪酸である「アラキドン酸」によって作られ、またアラキドン酸は「ホスホリパーゼA2」という酵素によって活発化します。
アラキドン酸はもともと細胞膜を形作る物質の1つですが、ホスホリパーゼA2はそこからアラキドン酸を分離させてしまうのです。
ホスホリパーゼA2がアラキドン酸を増やす → アラキドン酸がPGなどを生み出す → 炎症が起こる
そこでベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)には、ホスホリパーゼA2の働きを間接的に阻害する作用があります。
肌に塗ったベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)が体内に取り込まれると、成分が「グルココルチコイド受容体」という器官と結びつきます。
ステロイドと受容体がくっつくと体内では「リボコルチン」というタンパク質の分泌が促進され、このリボコルチンが直接ホスホリパーゼA2の働きを抑えてくれるのです。
するとアラキドン酸の活動が抑えられ、結果的に炎症の原因となるPGなどの数も少なくなるので目や鼻に起こる炎症を改善できるようになります。
■免疫抑制作用
人のからだには、細菌やウィルスの感染を防ぐための免疫機能があります。
アレルギー性鼻炎などのアレルギーはこの免疫機能が、例えば花粉やホコリなどあまり害のないモノにも敏感に働いてしまうことで現れます。
そのため免疫機能を弱めることが、アレルギーの症状を抑えることに繋がることが分かります。
まず人のからだに異物(アレルゲンや細菌など)が侵入すると、リンパ球の一種である「B細胞」が反応してシグナルを発します。
発せられたシグナルは体内を巡り、「NF-kB」と呼ばれる物質に伝達されます。
するとNF-kBが活発化し、からだを守るために必要な化学物質などを作り出します。
つまり免疫機能を弱めるには、NF-kBの働きを抑えなくてはなりません。
そこでベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)は、からだに取り込まれるとグルココルチコイド受容体とくっつきます。
このベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)と受容体の結合体はNF-kBに直接働きかけ、その活動を阻害してしまうのです。
免疫機能の要でもあるNF-kBの働きを弱めることで、免疫抑制作用が発揮されます。
服用方法・使用方法
ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の使用方法は、次のようになります。①鼻をかんだ後、十分に呼吸をする
↓
②ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)を片方の鼻孔から1回噴霧(反対側の鼻孔は指で塞ぐ)
↓
③もう片方の鼻孔に同様の操作をおこなう
また年齢により使用回数も異なります。
■成人
1日4回、鼻孔に噴霧する
なお年齢・体重・症状により適宜増減し、1日16回の吸入が限度となります。
また症状が緩和された場合、その後の経過を観察しながら減量して下さい。
■小児
1日2回、鼻孔に噴霧する
なお年齢・体重・症状により適宜増減し、1日8回の吸入が限度となります。
また症状が緩和された場合、その後の経過を観察しながら減量して下さい。
ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の注意点■喘息の患者さんは注意
喘息発作重積状態(発作が24時間以上続く)や喘息が急激に悪化している時は原則として、ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)は使用しないようにして下さい。
■肥厚性鼻炎や鼻茸の患者さん
重症な肥厚性鼻炎や鼻茸の患者さんの場合はベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の効果を確実に得るため、症状がある程度収まるまで他の治療法を併用すると良いとされています。
■鼻の症状が悪化した場合
ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の使用中に鼻の症状が悪化した場合、抗ヒスタミン薬や全身性ステロイド薬を短期間併用し、症状の軽減にあわせてそれらの薬を徐々に減量するようにして下さい。
■通年性の患者さん
ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)には持続効果が認められています。
特に通年性の患者さんが長期的に使用する場合は、症状の改善状態が続くようであればベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の減量または休薬につとめるようにして下さい。
■全身性ステロイド薬の減量
全身性ステロイド薬の減量は、ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の使用開始後に症状の安定をみながら徐々におこなって下さい。
減量にあたっては一般のステロイド薬の減量法に準ずるとされています。
■副腎皮質機能不全に注意
長期または大量の全身性ステロイド療法を受けている患者さんでは副腎皮質機能不全が考えられます。
全身性ステロイド薬の減量中ならびに離脱後も副腎皮質機能検査をおこない外傷、手術、重い感染症などには十分に注意を払ってください。
また必要があれば一時的に全身性ステロイド薬の増量をおこなって下さい。
■減量や離脱の際の注意
全身性ステロイド薬の減量ならびに離脱にともない気管支喘息、湿疹、蕁麻疹、目まい、動悸、けん怠感、顔のほてり、結膜炎などの症状が発現・悪化することがあります。
このような症状が現れた場合には適切な処置をおこなって下さい。
副作用
ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の副作用は、次の通りになります。過敏症 | 頻度不明 | 紅斑、そう痒、浮腫(むくみ)、蕁麻疹などの発疹 |
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鼻腔 | 頻度不明 | 鼻症状(刺激感、そう痒感、乾燥感、不快感)、くしゃみ発作、鼻出血、感染、異臭感、嗅覚障害 |
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口腔ならびに呼吸器 | 頻度不明 | 咽喉頭症状(刺激感、異物感)、感染 |
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消化器 | 頻度不明 | 悪心、嘔吐、下痢、食欲不振 |
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循環器 | 頻度不明 | 高血圧 |
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精神神経系 | 頻度不明 | 頭痛、めまい |
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その他 | 頻度不明 | 鼻中隔穿孔、気管支喘息の発現・増悪 |
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※赤文字の症状が現れた場合、ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の使用を中止するなど適切な処置をおこなって下さい。
※太文字の症状が現れた場合、ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の使用回数を減らすか使用を中止して下さい。
重い副作用症状
眼圧亢進、緑内障 | 視野が欠ける・狭くなる、視力が低下する、眼の痛み、眼のかすみ、頭痛、吐き気 |
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注意点
ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の併用禁忌薬は、特にありません。ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)を使用できない方■有効な治療薬の存在しない感染症、全身の真菌症の患者さん
■ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)の成分ベクロメタゾンプロピオン酸エステルに過敏症(アレルギー)の既往歴のある方
ベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)を原則使用できない方次のような方はベコナーゼ点鼻薬(アルロイヤー)を原則使用できませんが、特に必要な場合にのみ慎重に使用して下さい。
■結核性疾患の患者さん