メドロール
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メドロールは高血圧や心不全のリスクのある方でも服用しやすいステロイド薬。アレルギー性疾患、リウマチ疾患、血液疾患など様々な病気に適応があり、副作用が比較的起こりにくく、服用量を調整しやすい薬です。
メドロール 8mg
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商品詳細
メドロールとは、ファイザー社から発売されているステロイド薬となります。"ステロイド薬は怖い"とよく言われますが、その反面で高い治療効果を発揮してくれる薬でもあるので様々な病気の治療に利用されています。
など
メドロールはこれらの他にも、様々な病気に適応しています。
しかし副作用のリスクも考えて例えばアレルギーの場合、他のアレルギー治療薬で十分な時はそれらで対応するなど、安易に服用しないように注意しましょう。
メドロールの特徴メドロールには、2つの特徴があります。
■副作用が比較的起こりにくい
■中時間作用型
ステロイド薬は様々な効果があることで知られていますが、その効果は2種類に分かれます。
糖質コルチコイド作用 : 炎症を抑える、免疫を弱めるなど
鉱質コルチコイド作用 : ナトリウムの吸収を促進させて血圧を上昇させるなど
一般的に鉱質コルチコイドによる効果は副作用となることが多いです。
しかしメドロールは鉱質コルチコイド作用が弱いステロイド薬となります。
国内で最も使用されているプレドニンと比較すると、プレドニンの鉱質コルチコイドの強さが0.6、メドロールが0.5となります。
そのため、メドロールは高血圧や心不全のリスクが高い方も服用しやすいステロイド薬とされます。
またステロイド薬を服用する際は副作用のリスクも考慮して、病気の症状が激しい時は服用量を増やし、症状が少ない時は減らすことが望ましいです。
その点、メドロールは中時間作用型となり服用から約半日もすれば効果が無くなるため、飲む量を調節しやすいというメリットもあります。
メドロールの効果・効能メドロールなどのステロイド薬は、体内で良くも悪くも様々な効果を発揮する薬です。
病気の治療に用いる場合は、主に次のような効果を期待して服用する薬となります。
■抗炎症作用
体内に細菌やウイルスなどが侵入すると、からだに炎症が起こります。
炎症は防御反応の一部ということになりますが、炎症がひどくなると痛みを感じたり、内臓の働きに影響を与えることもあるので治療が必要となります。
からだに炎症を起こしているのは、「PG(プロスタグランジン)」や「ロイコトリエン」などの化学物質です。
これらの化学物質は脂肪酸である「アラキドン酸」によって作られ、またアラキドン酸は「ホスホリパーゼA2」という酵素によって活発化します。
アラキドン酸はもともと細胞膜を形作る物質の1つですが、ホスホリパーゼA2はそこからアラキドン酸を分離させてしまうのです。
ホスホリパーゼA2がアラキドン酸を増やす → アラキドン酸がPGなどを生み出す → 炎症が起こる
そこでメドロールには、ホスホリパーゼA2の働きを間接的に阻害する作用があります。
肌に塗ったメドロールが体内に取り込まれると、成分が「グルココルチコイド受容体」という器官と結びつきます。
ステロイドと受容体がくっつくと体内では「リポコルチン」というタンパク質の分泌が促進され、このリポコルチンが直接ホスホリパーゼA2の働きを抑えてくれるのです。
するとアラキドン酸の活動が抑えられ、結果的に炎症の原因となるPGなどの数も少なくなるので症状を改善できるようになります。
■免疫抑制作用
人のからだには、細菌やウィルスの感染を防ぐための免疫機能があります。
例えばアレルギーの場合は、この免疫機能が花粉やホコリなどあまり害のないモノにも敏感に働いてしまうことで現れます。
そのため免疫機能を弱めることが、アレルギーの症状を抑えることに繋がることが分かります。
まず人のからだに異物(アレルゲンや細菌など)が侵入すると、リンパ球の一種である「B細胞」が反応してシグナルを発します。
発せられたシグナルは体内を巡り、「NF-kB」と呼ばれる物質に伝達されます。
するとNF-kBが活発化し、からだを守るために必要な化学物質などを作り出します。
つまり免疫機能を弱めるには、NF-kBの働きを抑えなくてはなりません。
そこでメドロールは、からだに取り込まれるとグルココルチコイド受容体とくっつきます。
このメドロールと受容体の結合体はNF-kBに直接働きかけ、その活動を阻害してしまうのです。
免疫機能の要でもあるNF-kBの働きを弱めることで、免疫抑制作用が発揮されます。
服用方法・使用方法
メドロールの服用方法は、次のようになります。1日4~48mgを1~4回に分けて服用
なお年齢や症状により適宜増減します。
メドロールの注意点■重い副作用に注意
メドロールの服用により誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化管潰瘍、糖尿病、精神障害などの重い副作用が現れることがあります。
服用中は次の点に注意して下さい。
①他の治療法によって十分な効果を期待できる場合はメドロールを服用しないようにして下さい。
また点鼻薬やクリームのようなステロイド外用薬で十分な場合は、それらを使用して下さい。
②メドロールの服用中は副作用が起きないか注意し、またストレスを避ける、事故に遭ったり手術を受けたりする場合は用量を増やすなど適切な処置を行って下さい。
③メドロールの連用後、急に服用を中止すると発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショックなどの離脱症状が起こることがあります。
服用を中止する場合は徐々に服用量を減らしていくなど、慎重に行って下さい。
また離脱症状が現れた場合は、すぐにメドロールを再び服用するか、また増量するようにして下さい。
■肝炎に注意
B型肝炎ウイルスキャリア(B型肝炎ウイルスを体内に所持しているが健康体)の方がフテロイド薬を服用すると、ウイルスが増殖して肝炎を発症することがあります。
メドロールの服用中および服用後は継続して肝機能検査を受けるなど、ウイルスの増殖や肝炎の徴候に注意して下さい。
また異常があった場合はメドロールの服用量を減らし、抗ウイルス剤を服用するなど適切な処置を行って下さい。
■水ぼうそうやはしかに注意
メドロールの服用中に水ぼうそう(水痘)やはしか(麻疹)に感染すると、命に関わることがあります。
服用前に予防接種を受けているか確かめ、これらの病気の既往歴がない方はできる限り感染を予防する、もしも感染が疑われる時はただちに医療機関を受診するようにしましょう。
また予防接種を受けている場合でも、メドロールの服用中は水ぼうそうやはしかを発症する可能性があるので注意して下さい。
■強皮症の患者さんは注意
強皮症の患者さんがステロイド薬を服用している場合、強皮症腎クリーゼが現れる確率が高まるとの報告があります。
メドロールを強皮症の患者さんが服用する場合は強皮症腎クリーゼの徴候や発症に注意し、異常が起きた場合は適切な処置を行って下さい。
副作用
メドロールの服用方法は、次のようになります。内分泌 | 頻度不明 | 月経異常、クッシング様症状 |
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消化器 | 頻度不明 | 膵炎、下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進 |
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循環器 | 頻度不明 | 下痢 |
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精神神経系 | 頻度不明 | 多幸症、不眠、頭痛、目まい |
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筋・骨格 | 頻度不明 | 筋力低下、筋肉痛、関節痛 |
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脂質・タンパク質代謝 | 頻度不明 | 満月様顔貌(ムーンフェイス)、野牛肩、窒素負平衡 |
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肝臓 | 頻度不明 | AST(GOT)、ALT(GPT)、AI-Pの上昇、脂肪肝 |
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体液・電解質 | 頻度不明 | 浮腫(むくみ)、低カリウム性アルカローシス、カリウム低下、ナトリウム貯留 |
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眼 | 頻度不明 | 網膜障害、眼球突出 |
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血液 | 頻度不明 | 白血球増多 |
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皮膚 | 頻度不明 | 創傷治癒障害、紫斑、皮下溢血、ざ瘡(ニキビ)、多毛症、脱毛、色素沈着、皮膚線条、発汗異常、皮膚菲薄化・脆弱化、脂肪織炎 |
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過敏症 | 頻度不明 | 発疹、紅斑、そう痒 |
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その他 | 頻度不明 | 発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減、仮性脳腫瘍、易刺激性 |
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重い副作用症状
感染症 | 発熱、けん怠感、ノドの痛み、嘔吐、下痢、水ぶくれ |
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続発性副腎皮質機能不全 | 疲れやすい、全身がだるい、筋力の低下、体重減少、低血圧、食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、うつ状態 |
骨粗しょう症、骨頭無菌性壊死 | 骨がもろくなる、腰痛、肩こり、手足の関節の痛み |
胃腸穿孔、消化管出血、消化性潰瘍 | 胃腸にヒリヒリとした痛み、吐き気、嘔吐、目まい、食欲低下、吐血、下血 |
ミオパチー | 筋力低下、歩行困難(つま先歩きでしか歩けない)、階段にの昇り降りが難しい、椅子から立ち上がれない、体重減少、疲労感、筋肉痛 |
血栓症 | ふくらはぎの急激な痛みや腫れ、息切れ、目まい、胸の痛み、激しい頭痛、四肢の脱力や麻痺、視力の低下やかすみ、ろれつが回らない、声がかすれる |
心筋梗塞、脳梗塞、動脈瘤 | 胸の痛みや不快感、首が回らない、左肩や背中・左腕から小指にかけての痛み、ゲップ、しゃっくり、吐き気、ゼーゼーとした呼吸音、声が出しにくい、冷や汗 |
頭蓋内圧亢進、痙攣 | 頭痛、突然吐いてしまう、うっ血乳頭 |
精神変調、うつ状態 | 気分が落ち込む、憂うつ、集中力の低下、決断ができない、不眠、不安感、やる気が起きない |
糖尿病 | ノドの渇き、頻尿、食べているのに体重が減る、眼のかすみ、全身がだるい、立ちくらみ、手足のしびれ・冷え |
緑内障、後のう白内障、中心性漿液性脈絡網膜症、多発性後極部網膜色素上皮症 | 視野が欠ける・狭くなる、視力の低下、目の痛みやかすみ、頭痛、吐き気 |
心破裂 | 胸が痛む、失神、呼吸困難 |
うっ血性心不全 | 動悸、夜に息苦しくて目が覚める、座っていた方が呼吸がラクになる、呼吸困難 |
食道炎 | 胸やけ・胃もたれ、飲み込む時にしみる、胸が痛む、吐血 |
カポジ肉腫(がんの一種) | 顔や鼻、口の周り、性器や肛門の周り、足などに赤・ピンク・紫色の腫れ |
腱断裂 | アキレス腱の断裂、足が曲げられなくなる |
アナフィラキシー | じんましん、皮膚のかゆみ・赤み、くちびるや舌・まぶたの腫れ、息切れ、せき、ゼーゼーとした呼吸音、失禁 |
注意点
メドロールの併用禁忌薬は、次のようになります。併用禁忌■生ワクチン、弱毒生ワクチン
ワクチン株の異常増殖、または毒性が復帰してしまうことがあります。
メドロールを服用できない方■メドロールの成分メチルプレドニゾロンに過敏症(アレルギー)の既往歴のある方
メドロールの服用が原則禁止されている方次のような方はメドロールを原則服用できませんが、治療上必要な場合のみ慎重に服用します。
■有効な治療薬が存在しない感染症、全身の真菌症の患者さん
■消化性潰瘍、憩室炎の患者さん
■精神病の患者さん
■結核性疾患の患者さん
■単純ヘルペス性角膜炎の患者さん
■後のう白内障の患者さん
■緑内障の患者さん
■高血圧症の患者さん
■電解質異常の患者さん
■血栓症の患者さん
■最近おこなったばかりの内臓の手術創のある患者さん
■急性心筋梗塞を起こした患者さん
メドロールとの併用に注意が必要な薬■サンディミュン、ネオーラル
併用により双方の血中濃度が上昇する恐れがあります。
また、痙攣が起こる恐れがあります。
■CYP3A4阻害薬
併用により、メドロールの作用が強まる恐れがあります。など
■抗凝血剤
併用により抗凝血剤の作用が強まったり、弱まったりする恐れがあります。
またメドロールによる消化器系の副作用により、抗凝血剤の出血のリスクが増大する可能性があります。
- ワーファリン
■非脱分極性筋弛緩剤
併用により非脱分極性筋弛緩剤の作用が強まったり、弱まったりする恐れがあります。
また短期間でミオパチーが現れ、四肢の麻痺にいたる恐れがあります。
- ミオブロック
- マスキュラックス
■非ステロイド性解熱鎮痛剤
非ステロイド性解熱鎮痛剤との併用により、消化器系の副作用(消化性潰瘍、消化管出血など)を起こす恐れが高くなります。など
■カリウム排泄型利尿剤
カリウム排泄型利尿剤との併用により、低カリウム血症が現れる恐れがあります。
- フルイトラン
- ヒドロクロロチアジド
- ラシックス
■ジゴシン
併用によりジゴシン中毒が起こる恐れがあります。
■サリチル酸誘導体
併用によりサリチル酸中毒(めまい、耳鳴、悪心・嘔吐、可呼吸、高熱、意識障害など)を起こす恐れがあります。など
■バルビツール酸誘導体
併用により、メドロールの作用が弱まる恐れがあります。
- フェノバール
- アレビアチン/ヒダントール
- リファジン
- テグレトール
■糖尿病治療薬、インスリン製剤
併用により、糖尿病治療薬やインスリン製剤の作用が弱まる恐れがあります。
- グルコバイ
- ヘキストラスチノン