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リノコート吸入液(パルミコート)について詳しく見る
商品詳細
リノコート吸入液(パルミコート)とは、喘息の息苦しさを改善する吸入ステロイド薬です。毎日使用を続けることで気管支の炎症が抑えられ、せき・呼吸の苦しさのような症状を緩和してくれます。
また"ステロイド"といっても副作用が少なく、安全性にも優れた薬です。
リノコート吸入液(パルミコート)の特徴リノコート吸入液(パルミコート)には、2つの特徴があります。
■発作を起こりにくくする
■副作用が少ない
リノコート吸入液(パルミコート)は、"予防薬"という種類の喘息治療薬です。
喘息治療用の吸入薬には「発作を抑える薬」と「発作を予防する薬」の2種類がありますが、リノコート吸入液(パルミコート)は後者のタイプとなります。
そのため毎日継続的に使い続けることで、発作を起こりにくくする効果が期待できます。
さらにリノコート吸入液(パルミコート)は副作用が少ないステロイド薬でもあります。
「副作用が多い」というイメージも強いステロイド薬ですが、リノコート吸入液(パルミコート)は吸入薬なので成分が全身に回ることはありません。
成分のほぼ全てが気管支にだけ作用し、1回あたりのステロイドの吸入量も少ないため安全性にも優れているのです。
ただし成分が口の中にとどまり嗄声や口腔カンジタ症などの副作用を引き起こす可能性はあるので、吸入後は必ずうがいをするようにして下さい。
リノコート吸入液(パルミコート)の効果・効能ステロイドは、良くも悪くも様々な効果がある薬として知られています。
それらの効果の中でも、リノコート吸入液(パルミコート)は"抗炎症作用"により喘息治療薬としての効果を発揮してくれます。
喘息を発症し、「息苦しい」「せきがつらい」などの悩みを持っている患者さんは少なくありません。
これらの症状は気道に炎症が起こり、空気の通り道が狭くなってしまうことが原因で起こります。
ではなぜ炎症が起こるかと言うと、直接的な原因はロイコトリエンやPG(プロスタグランジン)といった名前の"炎症を起こす物質"になります。
また炎症を起こす物質は、体内において次のような流れで作られます。
酵素"ホスホリパーゼA2"が"アラキドン酸"という脂肪酸を活性化
↓
アラキドン酸がロイコトリエンやPGなどを生成
↓
炎症が起こる
一連の流れを"アラキドン酸カスケード"と呼びます。
つまり炎症を抑えるには、このアラキドン酸カスケードの流れを食い止めれば良いことが分かります。
そこでリノコート吸入液(パルミコート)は体内に取り込まれると、成分が"グルココルチコイド受容体(GR)"という器官と結びつきます。
すると体内では"リボコルチン"というタンパク質の分泌が促され、このリボコルチンがホスホリパーゼA2の働きを阻害してくれるのです。
これによりアラキドン酸カスケードを抑えられ、炎症を起こす物質の数も少なくなるので喘息の症状を改善できるようになります。
服用方法・使用方法
リノコート吸入液(パルミコート)の使用方法は、次のようになります。■成人
1回100~400mcgを1日2回吸入
なお症状により適宜増減し、1日の最高量は1600mcgまでとなります。
■小児
1回100~200mcgを1日2回吸入
なお症状により適宜増減し、1日の最高量は800mcgまでとなります。
また症状が良好にコントロールされている場合は100mcgを1日1回まで減量できます。
リノコート吸入液(パルミコート)の注意点■症状が緩解した場合
リノコート吸入液(パルミコート)の使用により症状の緩解が見られた場合は、治療上に必要な最小限の用量を使用するようにして下さい。
■毎日使用すること
リノコート吸入液(パルミコート)は気管支拡張剤や全身性ステロイド薬のように既に起きている発作をすぐに抑える薬ではありません。
毎日規則正しく使用するようにして下さい。
なお通常の場合は使用開始から2~8日で効果が現れ、4~6週間継続することで最大限の効果が得られるとされています。
■喘息が悪化している時は使用しないこと
リノコート吸入液(パルミコート)の使用開始前は、喘息の症状を比較的安定した状態にしておくようにして下さい。
特に喘息発作重積状態(発作が24時間以上続く)または喘息の急激な悪化状態の時には原則として使用しないこととされています。
■痰などの分泌が著しい場合
痰などの気管支粘液の分泌が著しい患者さんでは、リノコート吸入液(パルミコート)の効果を確実にするため吸入に先立ち、粘液の分泌がある程度減少するまで他の薬を使用することが望ましいとされています。
■他の喘息治療薬との併用
リノコート吸入液(パルミコート)の使用中に現れる急性の発作には、短時間作用性気管支拡張剤などホアkの適切な薬を使用するようにして下さい。
またその薬の使用量が増えたり効果が十分でなくなってきた場合には喘息の管理が十分でない可能性があるので、すぐに医療機関を受診し治療を受けて下さい。
なおこのような状態では命を脅かすこともあるので、リノコート吸入液(パルミコート)の増量あるいは気管支拡張剤・全身性ステロイド薬を短期間併用し、症状が軽減したら徐々に減量して下さい。
■症状が悪化した場合
喘息の患者さんにおいて、感染をともなう喘息症状の増悪が見られた場合はステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮して下さい。
■突然の中止は禁止
リノコート吸入液(パルミコート)の使用を突然中止すると、喘息が急激に悪化することがあります。
使用を中止する場合は症状を観察しながら、徐々に減量するようにして下さい。
■全身性の副作用に注意
全身性ステロイド薬と比べると可能性は低いものの、リノコート吸入液(パルミコート)の高用量を長期間使用する場合には副腎皮質機能低下などの全身作用が現れる可能性があります。
そのため、定期的に検査をおこなうことが望ましいとされています。
また異常が認められた場合は喘息症状を観察しながら少しずつ減量するなど適切な処置をおこなって下さい。
■全身性ステロイド薬の減量
全身性ステロイド薬の減量は、リノコート吸入液(パルミコート)の吸入開始後から症状の安定をみて徐々におこなうようにして下さい。
なお減量にあたっては一般のステロイド薬の減量法に準ずるとされています。
■副腎皮質機能不全に注意
長期または大量に全身性ステロイド療法を受けている患者さんでは副腎皮質機能不全が起きている可能性が考えられます。
全身性ステロイド薬の減量中ならびに離脱後も副腎皮質機能検査をおこない、外傷・手術・重い感染症などには十分に注意を払って下さい。
また必要があれば一時的に全身性ステロイド薬の増量をおこなって下さい。
■チャーグ・ストラウス症候群に注意
リノコート吸入液(パルミコート)などの吸入ステロイド薬の使用後に、潜在していた基礎疾患であるちゃ~グ・ストラウス症候群にみられる好酸球増多症がまれに現れることがあります。
この症状は通常、全身性ステロイド薬の減量ならびに離脱にともない現れるものでありリノコート吸入液(パルミコート)との直接的な因果関係は明らかではありません。
使用中は好酸球数の推移や、他のチャーグ・ストラウス症候群症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤などの血管炎症状など)に注意して下さい。
■次のような症状に注意
全身性ステロイド薬の減量ならび離脱にともない鼻炎、湿疹、蕁麻疹、目まい、動悸、けん怠感、顔のほてり、結膜炎などの症状が発現・増悪することがあります。
これらの症状が現れた場合は適切な処置をおこなって下さい。
■小児の成長遅延に注意
全身性ステロイド薬と比べると可能性は低いものの、吸入ステロイド薬の使用により小児の成長遅延をきたす恐れがあります。
リノコート吸入液(パルミコート)を小児に長期間にわたって使用する場合は身長などの経過観察を十分におこなうようにして下さい。
副作用
リノコート吸入液(パルミコート)の副作用は、次の通りになります。過敏症 | 頻度1%未満 | 発疹、蕁麻疹(じんましん)、接触性皮膚炎、血管浮腫などの過敏症状 |
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口腔・呼吸器 | 頻度1~5%未満 | 嗄声 |
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頻度1%未満 | ノドの症状(刺激感、疼痛)、せき、口腔カンジタ症、味覚異常、感染、気管支痙攣 |
消化器 | 頻度1%未満 | 悪心 |
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精神神経系 | 頻度1%未満 | 神経過敏、情緒不安、抑うつ、行動障害、不眠 |
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その他 | 頻度1%未満 | 皮膚挫傷 |
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※赤文字の症状が現れた場合はリノコート吸入液(パルミコート)の使用を中止して下さい。
※太文字の症状が現れた場合は短時間作用性気管支拡張剤を使用するなど適切な処置をおこなって下さい。
注意点
リノコート吸入液(パルミコート)の併用禁忌薬は、特にありません。リノコート吸入液(パルミコート)を使用できない方■有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者さん
■リノコート吸入液(パルミコート)の成分ブデソニドに接触性皮膚炎を含む過敏症(アレルギー)の既往歴のある方
リノコート吸入液(パルミコート)を原則使用できない方次のような方はリノコート吸入液(パルミコート)を使用しないことを原則としますが、特に必要とする場合には慎重に使用して下さい。
■結核性疾患の患者さん
リノコート吸入液(パルミコート)との併用に注意が必要な薬■CYP3A4阻害剤
併用により、全身性ステロイド薬を服用した時と同じような症状が現れる可能性があります。など