ベシケア
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ベシケアは頻尿・尿失禁などが症状として起きる、過活動膀胱に効果のある薬です。膀胱を縮める原因である「アセチルコリン」の働きを抑え、膀胱を広げることができます。また、副作用が少ないことも特徴です。
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- 有効成分
- コハク酸ソリフェナシン
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- メーカー
- アステラス製薬
ベシケア 10mg
内容量 | 販売価格 | 1錠単価 | ポイント | 購入する |
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30錠 | 9,000円 |
1錠あたり 300円 |
270pt獲得 | 売り切れ |
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ベシケアについて詳しく見る
商品詳細
ベシケアとは、2006年に発売がスタートした過活動膀胱治療薬になります。膀胱の縮めてしまう原因物質であるアセチルコリンのはたらきを抑えることで、膀胱を広げ尿をためる用量を増やし症状を改善することができます。
膀胱の容量を増やすことで、頻尿・尿失禁といった症状を改善することができます。
また、アセチルコリンはたくさんの汗をかいてしまう多汗症の原因にもなり、症状によっては多汗症治療薬としても使われることがあります。
世界的にも広く使われるベシケアですが、過活動膀胱そのものの原因を改善することはできず、あくまでも対処療法になります。
また、尿道機能障害や腹圧性尿失禁などの治療には向かないので注意して下さい。
ベシケアの特徴ベシケアの特徴は、3つあります。
■選択的に作用するので副作用が少ない
■1日1回の服用でも効果が持続
■空腹時や食後でも安定した効き目を発揮
過活動膀胱治療薬には、ポラキス(※リンク先はジェネリック)という異なる2ヶ所に作用して頻尿・尿失禁を治療する薬があります。
しかし、ベシケアは1ヶ所にのみ選択的に作用することから副作用を少なく抑えることができます。
また、半減期(薬が効いている時間)が40時間と非常に長く、1日1回の服用で効き目を持続してくれます。
しかし効き目が長い分、副作用が現れた場合には長く続いてしまうことがあるのでデメリットになることもあります。
他にもベシケアは食事の影響を受けない特徴があるので食前・食後を問わず服用することができ、寝る前などの服用でも問題ありません。
ベシケアの効果・効能過活動膀胱は、意としないタイミングで急にトイレに行きたくなってしまいます。
また、何度もトイレにいくことや、トイレに間に合わず漏らしてしまうこともあります。
こういった症状を改善するためには、尿をためておく膀胱を広げる必要があります。
排尿のサインは活発な副交感神経のはたらきによるものです。
副交感神経の興奮 → 尿を排泄するようにはたらく(膀胱が縮む)
副交感神経が活発になるのは、アセチルコリンと呼ばれる神経物質が関係しています。
つまりアセチルコリンのはたらきを抑えることができれば、神経の興奮を抑え膀胱を広げることができます。
ベシケアは、アセチルコリンのはたらきを阻害することによって副交感神経のはたらきを抑え、膀胱が広がり尿をためておくことができるようになるので過活動膀胱の症状を改善することができます。
またアセチルコリンは汗腺に入ることで、汗を出すはたらきもあります。
なのでアセチルコリンを阻害する作用によって、多汗症にも効果を発揮してくれます。
服用方法・使用方法
ベシケアの服用方法は、次のようになります。1回5mgを1日1回の服用
なお、年齢や症状などによっても用量は適宜増減し、1日に服用できる最用量は10mgまでとなります。
お薬110番は1錠10mgとなっているので、ピルカッターで半分にカットして使用するようにして下さい。
ベシケアの注意点■排尿困難のある患者さん
排尿困難な患者さんはベシケアの服用前に残尿量の測定を受け、必要に応じた検査を受けるようにして下さい。
また、服用できるとしても服用期間中は排尿困難が悪化しないか定期的に検査を受けるようにして下さい。
■認知症の患者さん
過活動膀胱の症状を認識できない認知症または認知機能障害の患者さんはベシケアの服用はできません。
■QT延長症候群の患者さん
QT延長を起こす可能性がある薬との併用には、過量服用に十分注意してベシケアとの併用を行うようにして下さい。
■効果がない場合
ベシケアの服用を行っても過活動膀胱の症状への効果が見られない場合、薬の切り替えや異なる治療方法を検討するようにして下さい。
副作用
ベシケアの副作用は、次のようになります。血液およびリンパ系の障害 | 頻度0.1~5%未満 | 白血球数の減少、血小板数の減少 |
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頻度0.1%未満 | 白血球数の増多、血小板数の増多 |
心臓障害 | 頻度0.1%未満 | 徐脈、心房細動、動悸、狭心症、上室性期外収縮、心室性期外収縮 |
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頻度不明 | 頻脈 |
耳および迷路障害 | 頻度0.1%未満 | 回転性めまい |
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目の障害 | 頻度0.1~5%未満 | 霧視、乾性角結膜炎 |
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頻度0.1%未満 | 調節障害、視力の低下 |
胃腸障害 | 頻度5%以上 | 口の中の乾燥、便秘 |
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頻度0.1~5%未満 | 腹部の不快感・膨満感、上腹部痛、下痢、消化不良、硬便、胃炎、悪心 | |
頻度0.1%未満 | 嘔吐、胃食道逆流性疾患、口の感覚の麻痺、腹痛、下腹部痛、萎縮性胃炎、舌炎、胃の不快感、口内炎、舌変色 |
全身障害 | 頻度0.1~5%未満 | 倦怠感、むくみ(浮腫) |
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頻度0.1%未満 | 胸部の不快感、胸痛、発熱 |
感染症 | 頻度0.1~5%未満 | 膀胱炎、鼻咽頭炎、尿沈渣陽性 |
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頻度0.1%未満 | 尿路感染、気管支炎、上気道感染 |
代謝および栄養障害 | 頻度0.1~5%未満 | CK(CPK)の上昇、尿酸上昇、尿糖陽性 |
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頻度0.1%未満 | 食欲の減退、総コレステロールの上昇、K上昇 |
筋骨格 | 頻度0.1%未満 | 関節痛、背部痛、側腹部痛、筋力の低下 |
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神経障害 | 頻度0.1~5%未満 | 浮動性めまい、頭痛、傾眠、認知機能障害 |
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頻度0.1%未満 | 味覚異常 |
精神障害 | 頻度0.1%未満 | 不眠症 |
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腎臓および尿路障害 | 頻度0.1~5%未満 | 排尿困難、クレアチニンの上昇、BUNの上昇、尿タンパク陽性 |
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頻度0.1%未満 | 膿尿、排尿躊躇 |
呼吸器 | 頻度0.1%未満 | 咳嗽、鼻の乾燥、咽頭不快感、発生障害 |
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皮膚障害 | 頻度0.1~5%未満 | そう痒症、発疹 |
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頻度0.1%未満 | 皮膚の乾燥、湿疹、血管浮腫、蕁麻疹 | |
頻度不明 | 多形紅斑、剥脱性皮膚炎 |
血管障害 | 頻度0.1%未満 | 潮紅、高血圧 |
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重い副作用症状
ショック、アナフィラキシー | 気持ちが悪い、冷汗、顔面蒼白、手や足の冷え・しびれ、蕁麻疹、全身発赤、顔やノドの腫れ、ゼーゼーと息苦しい、めまい、血圧の低下、目の前が暗くなり意識が薄れる |
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肝機能障害 | からだがだるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿の色が茶褐色 |
尿閉 | 尿が出ないあるいは、出にくい |
重い不整脈 | 動悸、脈が120以上または50以下/分、脈が弱い、胸苦しい、だるい、めまい、失神 |
麻痺性レイウス | 食欲不振、吐き気、吐く、激しい腹痛、ひどい便秘、お腹がふくれる |
幻覚・せん妄 | 本当ではない声や音などが聞こえる、実際には見えないものが見える、非現実的な体験、もうろう状態 |
注意点
ベシケアの併用禁忌薬は、特にありません。ベシケアを服用できない方■ベシケア成分コハク酸ソリフェナシンに過敏症(アレルギー)の既往歴がある方
■尿閉がある患者さん
■閉塞隅角緑内障の患者さん
■幽門部、十二指腸または腸管などが閉塞している患者さんおよび、麻痺性レイウスの患者さん
■胃アトニーまたは腸アトニーの患者さん
■重症筋無力症の患者さん
■重い心臓病を抱える患者さん
■重い肝機能障害がある患者さん
ベシケアとの併用に注意が必要な薬■副作用を強める恐れがある薬
以下の薬との併用によって、口の乾燥や便秘、排尿困難などの抗コリン作用が現れる恐れがあります。
- 抗コリン剤
- 三環系の抗うつ剤
- フェノチアジン系の薬
- モノアミン酸化酵素阻害剤
ベシケアとの併用によって、副作用(抗コリン作用)が現れる恐れがあります。
■ベシケアの効き目を弱める薬
以下の薬との併用によって、ベシケアの効き目が弱くなる恐れがあります。
- リファジン
- アレビアチン
- テグレトール(※リンク先はジェネリック)