クロルプロマジン(コントミン)
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クロルプロマジンは、抗精神病薬であるコントミンのジェネリックです。現在は第一選択として使われていませんが、とても強い効果を持っており、他の薬でコントロールできない場合に使われます。
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- 有効成分
- クロルプロマジン塩酸塩
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- メーカー
- DD Pharma
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- 適応症
クロルプロマジン(コントミン) 100mg
内容量 | 販売価格 | 1錠単価 | ポイント | 購入する |
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100錠 | 2,700円 |
1錠あたり 27円 |
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商品詳細
クロルプロマジン(コントミン)は、古くから統合失調症の治療に使われてきた抗精神病薬です。「定形抗精神病薬」という種類となり、比較的新しく開発された薬よりも強力な効果が期待できます。
しかしそれだけ副作用も現れやすく、安全面での問題から使用される機会は多くはありません。
基本的には、他の薬を試しても統合失調症の症状がコントロールできない場合などに使用される薬となります。
またクロルプロマジン(コントミン)は、かつては麻酔薬として用いられていました。
不安障害における不安感の緩和や破傷風のけいれん止め、身近なものではしゃっくりや吐き気を抑えるなど、幅広い症状に効果を発揮してくれます。
クロルプロマジン(コントミン)の特徴クロルプロマジン(コントミン)には、3つの特徴があります。
■統合失調症の様々な症状に効く
■重い副作用のリスクもある
■使用機会が少ない
統合失調症は幻覚や妄想、あるいはイライラなど様々な症状が現れます。
クロルプロマジン(コントミン)は脳内の様々な部位に働きかける作用があるので、それらの症状に対して幅広く効果を発揮してくれます。
しかしこのような作用は余計な副作用が起こりやすくなることにも繋がってしまい、時には命に関わる副作用を起こすこともあります。
また"重い副作用のリスク"は古い抗精神病薬に共通する特徴でもあり、クロルプロマジン(コントミン)が使用されることも少なくなっています。
現在はクロルプロマジン(コントミン)と似たような作用を持ち、副作用も軽減されたセロクエル(※リンク先はジェネリック)などの新しい薬で統合失調症治療を始めることが一般的です。
ただしそれらの薬で症状を抑えられない時は、やはり効き目が強いクロルプロマジン(コントミン)のような薬が用いられます。
クロルプロマジン(コントミン)の効果・効能統合失調症の代表的な症状として、幻覚や妄想があります。
幻覚や妄想により周りの人を敵視してしまい、患者さん自身の大きなストレスになることさえあります。
これらの症状は「陽性症状」と呼ばれ、脳内に「ドーパミン」という物質が増えすぎてしまうことで起こるものと考えられています。
クロルプロマジン(コントミン)は、増えすぎたドーパミンの働きを抑えることで症状を治療します。
統合失調症の症状の原因はドーパミンですが、単体で気分を変化させてしまう訳ではありません。
ドーパミンは「ドーパミン2受容体」という器官と結びつくことで、人の心に様々な変化を及ぼします。
"本来そこにないはずのモノ"があるように感じるのは、受容体に大量のドーパミンがくっついてしまうために起こる症状です。
そこでクロルプロマジン(コントミン)は、ドーパミン2受容体をブロックしてドーパミンが結合できないようにします。
これによりドーパミンの働きが弱まり、幻覚や妄想のような症状を改善できるようになります。
またこの時、ドーパミン2受容体以外にも様々な受容体に作用することでの脳をリラックスさせてくれる効果も発揮してくれます。
脳が落ち着くことで、妄想や幻覚に伴うイライラなども和らげることができるのです。
このように、クロルプロマジン(コントミン)は統合失調症の陽性症状に対しては高い効き目がある抗精神病薬です。
ただし他の症状である陰性症状(感情が乏しくなるなど)や認知機能障害などには効果が見られず、むしろ悪化させることもあるので注意が必要です。
服用方法・使用方法
クロルプロマジン(コントミン)の服用方法は、次のようになります。■統合失調症などの精神疾患
1日50~450mgを数回に分けて服用
尚、年齢や症状により適宜増減します。
■その他の症状(破傷風に伴うけいれん、吐き気やしゃっくりなど)
1日30~100mgを数回に分けて服用
尚、年齢や症状により適宜増減します。
クロルプロマジン(コントミン)の注意点■自動車の運転などは控えること
クロルプロマジン(コントミン)の服用により眠気や注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあります。
服用中は自動車の運転等の危険をともなう機械の操作は控えるようにして下さい。
■制吐作用に注意
クロルプロマジン(コントミン)には吐き気を抑える作用があります。
他の薬による中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状が現れなくなり、病気の発見が遅れることもあるので注意して下さい。
■血栓塞栓症に注意
クロルプロマジン(コントミン)など抗精神病薬の服用により、肺塞栓症や静脈血栓症等の血栓塞栓症が起こることがあります。
長期間寝たきりの状態が続いていたり、肥満や脱水状態にある方はリスクが高まるので注意しながら服用して下さい。
副作用
クロルプロマジン(コントミン)による副作用症状は、次のようになります。循環器 | 頻度5%以上または頻度不明 | 血圧降下、頻脈、不整脈、心疾患悪化 |
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血液 | 頻度5%以上または頻度不明 | 白血球減少症、顆粒球減少症、血小板減少性紫斑病 |
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消化器 | 頻度5%以上または頻度不明 | 食欲亢進、食欲不振、舌苔、悪心・嘔吐、下痢、便秘 |
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錐体外路症状 | 頻度5%以上または頻度不明 | パーキンソン症候群(手指振戦、筋強剛、流涎等)、ジスキネジア(口周部、四肢等の不随意運動等)、ジストニア(眼球上転、眼瞼痙攣、舌突出、痙性斜頸、頸後屈、体幹側屈、後弓反張等)、アカシジア(静坐不能) |
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眼 | 頻度5%以上または頻度不明 | 縮瞳、眼内圧亢進、視覚障害 |
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内分泌 | 頻度0.1~5%未満 | 体重増加、女性化乳房、乳汁分泌、射精不能、月経異常、糖尿 |
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精神神経系 | 頻度5%以上または頻度不明 | 錯乱、不眠、目まい、頭痛、不安、興奮、易刺激、けいれん |
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過敏症 | 頻度5%以上または頻度不明 | 過敏症状、光線過敏症 |
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その他 | 頻度5%以上または頻度不明 | 口の渇き、鼻閉、けん怠感、発熱、むくみ(浮腫)、尿閉、無尿、頻尿・尿失禁、皮膚の色素沈着 |
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※赤文字の症状が現れた場合、クロルプロマジン(コントミン)の服用を中止して下さい。
重い副作用症状
悪性症候群 | 発熱、意識がもうろうとする、筋肉がこわばる、四肢の震え、呼吸が荒くなる、筋肉痛 |
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突然死、心室頻拍 | 胸がドキドキする、息切れ、目まい、ふらつき |
再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症、白血球減少 | 頭痛、目まい、全身がだるい、胸の痛み、心拍数が上がる、顔が青白くなる |
麻痺性イレウス | お腹がはる、著しい便秘、腹痛、吐き気、嘔吐 |
遅発性ジスキネジア、遅発性ジストニア | 唇を何度もすぼめる、舌や口を動かす、歯を食いしばる、目を閉じてシワを寄せる、手足が勝手に動く |
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH) | 食欲不振、吐き気、嘔吐、性格の変化、錯乱、けいれん、昏睡 |
眼の障害 | 角膜や水晶体の混濁・網膜や角膜の色素沈着によりモノが見えづらくなる |
SLE様症状 | 発熱、全身がだるい、食欲不振、手や指の腫れ、関節炎、頬に蝶の羽のような形の発疹、口内炎、脱毛 |
肝機能障害、黄疸 | 皮膚や白目が黄色くなる、濃い黄色の尿、灰色っぽい便、からだがだるい、痒み |
横紋筋融解症 | 手足のしびれや脱力感、筋肉痛、全身がだるい、赤褐色の尿 |
肺塞栓症、深部静脈血栓症 | 息苦しい、行きを吸う時に胸の痛みや不快感、ふくらはぎの腫れや痛み |
注意点
クロルプロマジン(コントミン)の併用禁忌薬は、次のようになります。併用禁忌■ボスミン
併用によりボスミンの作用が逆転し、重篤な血圧降下を起こすことがあります。
クロルプロマジン(コントミン)を服用できない方■昏睡状態や循環虚脱状態の患者さん
■バルビツール酸誘導体・麻酔薬等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者さん
■ボスミンを服用中の患者さん
■フェノチアジン系化合物、及びそれに類似した化合物に過敏症(アレルギー)の既往歴がある方
クロルプロマジン(コントミン)を原則服用できない方次のような方は原則的にクロルプロマジン(コントミン)を服用できませんが、特に必要になる場合にだけ慎重に服用して下さい。
■皮質下部の脳障害(脳炎、脳腫瘍、頭部外傷による後遺症等)の疑いがある方
クロルプロマジン(コントミン)との併用に注意が必要な薬■中枢神経抑制剤
併用によりお互いに作用を強め合い、眠気や血圧の降下などを引き起こすことがあります。
減量をするなど、慎重に服用して下さい。
- バルビツール酸誘導体
- 麻酔薬
■降圧剤
併用により起立性低血圧を起こすことがあります。
減量をするなど、慎重に服用して下さい。
■アトロピン様作用を持つ薬
併用によりお互いに作用を強め合い、口の渇きや眼圧の上昇などを引き起こすことがあります。
減量をするなど、慎重に服用して下さい。
■アルコール(飲酒)
併用によりお互いに作用を強め合い、眠気などを引き起こすことがあります。
■ナウゼリン、プリンペラン
併用により高プロラクチン血症や錐体外路症状が現れる恐れがあります。
■リーマス
併用によりジスキネジアや悪性症候群などの重い副作用症状を起こす恐れがあります。
これらの症状が現れた場合は、すぐに服用を中止して下さい。
■ドーパミン作動薬
併用により、お互いに作用を弱め合うことがあります。
- レボドパ製剤
- パーロデル
クロルプロマジン(コントミン)の服用中に有機リン系殺虫剤に触れることで、縮瞳や徐脈などの症状が現れることがあります。