カンジタ症とは、特に女性に多くみられる感染症になります。
あるところの調査によればカンジタ菌を持っている女性の割合は次のようになります。
妊娠していない人 ・・・ 15%
妊婦 ・・・ 30%
生涯で一度は感染する人 ・・・ 75%
2回以上発症している人 ・・・ 45%
この割合からわかるように、女性器トラブルを代表する病気の1つと言えます。
性行為でも感染することから性感染症と混同されがちですが、皮膚真菌症と呼ばれる皮膚の病気に含まれます。
ちなみに感染者との性行為があれば、感染することはあり得ます。
ただ日和見感染といって、免疫力が弱まっている時などにカンジタ菌が増殖して発症することが多いです。
男性に症状がでることは少ないですが、包茎の方は女性と同じように症状がでやすくなります。
免疫力が強まることで自然治癒するケースもありますが、場合によっては悪化するので早めに治療するに越したことはありません。
カンジタ症を治療するには、皮膚真菌症治療薬を用います。
剤形がさまざまあり、軟膏・クリーム・錠剤・膣錠など症状に合わせて使用します。
など
完治するまでは性行為を控えることはもちろん、再発予防のために生活週間を見直し日和見感染を起こさないようにしましょう。
女性と男性では性器の構造が異なることから、症状の現れ方も異なります。
それぞれの症状は、次の通りになります。
女性の症状
女性は「膣」と「外陰部」に同時に症状が現れることが多いです。
主な症状は、次のようになります。
- かゆみ
- ヨーグルト状のオリモノ
- 性器に痛みや灼熱感
- 性行為の時に痛み
- 排尿障害
など
カンジタ症は女性に多い病気なだけに健康的な生活を心がけ、カンジタ菌が増殖しにくい環境を整えることが大切です。
男性の症状
男性はペニスにカンジタ菌を保有していても、症状が現れてしまうことはほとんどありません。
主な症状は、次の通りになります。
- 亀頭にかゆみやただれ
- 亀頭が赤くなり、白いカスが出る
- 小さな水泡ができる
- 稀に尿道炎を起こす
など
包茎の男性は発症しやすい傾向にあるので、包茎手術を受けることや清潔を保つことが大切です。
カンジタ症は、人のからだにもともといる常在菌であるカンジタ菌が原因となって発症します。
からだに棲みついている菌になるので、通常はからだに悪影響を及ぼすことはありません。
しかし免疫力が弱まってしまうことでカンジタ菌など悪玉菌が増加し、善玉菌よりも増えてしまうとカンジタ症を発症するようになります。
どんなことがカンジタ菌を増やす原因となってしまうのか、それが次のようなことです。
過労・体調不良・ストレス
からだに疲れやストレスがたまっていたり、調子が悪い時にからだは菌に対しての抵抗力が落ちます。
すると、からだの常在菌のバランスが崩れるようになってしまいカンジタ症を発症する原因になります。
ホルモンの変化
女性の膣は、酸性の粘膜によって保護されています。
しかし妊娠中や生理前、あるいは避妊薬を服用するなど女性ホルモンのバランスが変わってしまうと、粘膜のはたらきが悪くなりカンジタ菌が増殖するようになってしまいます。
ステロイド剤や抗生物質などの使用
ステロイド剤や抗生物質などの使用によって、からだを守るはたきがある善玉菌が死滅してしまうと、常在菌のバランスが崩れるようになりカンジタ菌が増殖する原因になることがあります。
糖尿病
糖尿病の患者さんは、からだの抵抗力が弱まっておりカンジタ菌が増殖しやすくなります。
また、他の感染症などにもかかりやすくなります。
通気性が悪い下着の着用
通気性が悪い素材の下着や、ガードルなど締め付けが強い下着などは、高温多湿な湿った環境をつくりやすいです、
カンジタ菌は真菌(カビの一種)に含まれるので湿った環境を好みます。
湿った環境が続くと、菌の増殖を促進することになります。
性行為
カンジタ症は性病ではないものの、感染者との性行為によって感染することがあります。
感染率は5~10%とそこまで高くないものの、コンドームなどを使用して感染予防することが大切です。
また包茎の男性は、亀頭部分が蒸れた状態になっているので菌を繁殖させやすいとされるので注意です。