虫歯予防
虫歯予防には、歯磨き粉以外にもトローチなどもあります。虫歯を予防するには毎日の歯磨きがとても大切です。虫歯を予防するには、フッ素、キシリトールなどの成分が有効です。
虫歯予防の一覧
虫歯予防とは
自分の歯を1本でも多く残す、そのためには虫歯予防が大切です。
虫歯は、口の中に潜む虫歯菌によって歯が少しずつ溶かされていく歯科疾患です。
悪化すると歯が崩壊してしまうこともあり、日本人が歯を失う原因の大半は歯周病と虫歯だとされます。
虫歯というと子供がかかりやすいイメージですが、大人になってからも油断できません。
年を重ねると歯周病を併発していたり、あるいは老化により歯茎が下がっていることがあります。
すると子供の時よりも虫歯菌が歯の根っこの部分に感染しやすくなり、気付かない内に悪化してしまう可能性があるのです。
また過去に詰め物をしていた場合はその部分も虫歯になりやすく、しかも気づきにくいので発見が遅れることも多くなります。
「自分は大丈夫!!」と思わず、もしもの時のためにセルフケアを始めることがオススメです。
以下では、虫歯予防の基本的な考え方や必要になるグッズなどについて解説します。
虫歯予防の基本
虫歯になってしまう原因は、口の中に感染している虫歯菌にあります。
虫歯菌は糖分をエサとして増えていき、"プラーク(歯垢)"となって歯に付着します。
そしてプラークは酸を作り出し、歯を少しずつ溶かしていきます。
このように歯がとけていくことを"脱灰"と呼びます。
そこで虫歯予防のためにはプラークの除去、そして脱灰により溶けた歯を元に戻す"再石灰化"が必要となります。
プラークを取り除くために必要となるのは、毎日の歯磨きです。
また再石灰化は口の中で分泌されているだ液によっておこなわれていますが、他には次のような成分も歯の修復に役立ちます。
- フッ素
- キシリトール
これらの成分は歯磨き粉やガムなど身近なものに含まれているので、歯・口の健康を守るためには積極的に取り入れることがオススメです。
虫歯予防のグッズ
虫歯予防のためにはフッ素が含有された歯磨き粉を使って歯を磨いたり、キシリトール入りのガムを噛むと効果的です。
そのためここではフッ素やキシリトールについて、簡単にご紹介していきます。
フッ素とは
フッ素とは、空気や海水の中など自然界にもありふれている元素の1つとなります。
学生時代、その元素記号や原子番号などを暗記した方も少なくないはずです。
フッ素は単体では毒性が強い物質ですが、他の物質と結びつくとその性質は裏返り人のからだにプラスとなる効果を発揮してくれます。
そのため歯磨き粉にもフッ素の化合物(フッ化物)はよく使用され、主に次のような名称で含まれています。
- フッ化ナトリウム
- モノフルオロリン酸ナトリウム
歯磨き粉などの成分表にこれらの名称があった場合、フッ化物による虫歯予防効果が期待できます。
フッ化物には「再石灰化の促進」と「虫歯菌の働きを弱める」という2つの効果があり、歯を守りながら強くしてくれるのです。
市販の歯磨き粉にも当然含まれていますが、海外製品の中には2つのフッ化物を配合した「2080TANC」という商品もあります。
より強力な虫歯予防効果を得たい方にオススメです。
ただしフッ素入りの歯磨き粉を使っているだけで良いという訳ではなく、それぞれがていねいに歯を磨くことが大事だということも忘れないようにしてください。
またフッ化物は歯磨き粉だけでなく、デンタルリンスなどに含まれていることもあります。
一緒に使うと、より効果的に虫歯予防ができるようになるでしょう。
キシリトールとは
キシリトールとは、砂糖などと同じ甘味料の名称です。
甘いモノは虫歯の原因になってしまいますが、甘味料の中でもキシリトールだけは違います。
虫歯菌はキシリトールから酸を作り出すことはできず、歯が溶かされることが無いため虫歯の原因になりません。
むしろ虫歯菌の増殖を防いだり、再石灰化を促したりすることで虫歯を予防してくれます。
またWHO(世界保健機構)などの研究により、キシリトールには30~80%ほどの虫歯予防効果があることを証明されているほどです。
ただしその効果を発揮するには口の中に長く留まらせる必要があるため、キシリトール入りのガムやタブレットを選ぶようにしましょう。