アルコール依存症とは

アルコール依存症は心とからだに様々な症状が現れ、時に家族や仕事を失うこともあります。アルコール依存症の詳細を解説します。

アルコール依存症とは

アルコール依存症とは・・・お酒の飲み過ぎを続けることで、アルコール依存症は発症します。
依存症のなりやすさは人によって異なり、一般的にお酒に強い人ほど注意が必要です。
ですが発症をしても自分では自覚しにくいので、早めに治療をするためには周りの人の説得が不可欠です。アルコール依存症の治療は病院に入院して行うことが多く医師のカウンセリングや講習、抗酒薬の服用などといった方法が採られます。

アルコール依存症とは長期間に渡り過度な飲酒を続けることで、お酒を飲まずにはいられなくなる状態です。
厚生労働省の調査によると2013年における国内のアルコール依存性の患者数は推定109万人となり、2003年のデータと比べると約29万人も増加しているとされています。
特に2013年の女性の患者数は推定14万人で、10年前と比べると約2倍に増えていることも分かっています。

アルコール依存症は男女問わず、お酒を飲む人なら誰でも発症する可能性がある精神疾患です。
発症してしまうと心やからだに様々な症状が現れ、その影響で職場の同僚や友人、家族との関係が壊れてしまうこともあります。
自分の健康だけでなく、仕事や家庭など多くのものを失いかねません。

ですがアルコール依存症は「否認の病気」と呼ばれ、本人が病気であるという事実を認めたがらないこともままあります。
治療をするには正しい理解をした上で本人が積極的に治療に取り組み、そして家族の方もまた一緒に戦うことが大切です。

アルコール依存症の診断基準

お酒に含まれるアルコールは、覚せい剤や麻薬と同じように依存性がある物質です。
と言ってもドラッグとは違い、お酒は必ずしも"悪"ではありません。
適度な飲酒はむしろ健康に良く、動脈硬化を予防して死亡率を低下させることに繋がるというデータもあります。
ですが飲酒量を誤ってしまうと、依存症を形成してしまうのです。

WHO(世界保健機関)では、アルコール依存症について次のような基準を定めています。

  • お酒を飲めない状況でも「お酒を飲みたい!!」と強く感じたことがある
  • 自分の意思に反してお酒を飲み始め予定より長時間、あるいはたくさん飲み続けたことがある。
  • 飲酒量を減らしたり、飲むのをやめた時に手の震え・発汗・不眠・不安などの症状が出たことがある。
  • 飲酒を続けることでお酒に強くなった、あるいは高揚感を得るために必要なお酒の量が増えた。
  • 飲酒のために仕事・付き合い・趣味などの大切なことを諦めたり、大幅に減らしたりした。
  • お酒の飲み過ぎにより心やからだの健康を損ない、またそれがお酒のせいだと知りながらも飲み続けた。

過去1年間に上記6項目の内、3つ以上当てはまった場合はアルコール依存症と診断されます。

アルコール依存症の症状

アルコール依存症の患者さんに現れる症状は、大きく「心の症状」と「からだの症状」に分かれます。
下記のような症状は一例となりますが、少しでも不安があった場合は早めに治療に取り組むようにしましょう。
また家族など周りの人に疑いがある場合、説得してでも治療を始めることを推奨します。
アルコール依存症は早期発見が治療を早めます。

心の症状

重ねての説明になりますが、アルコールには依存性があります。
お酒を毎日飲み続けることで「飲酒欲求」、つまり"お酒を飲みたい"という願望が脳の中に現れ、次第に大きくなっていきます。
飲酒欲求が大きく膨れ上がると今度はその欲求に従い、「探索行動」と言ってお酒を飲むために様々な努力・工夫を始めるようになります。
これら一連の流れを「精神依存」があると表します。

精神依存の重さにより、次のような行動が見られます。

■軽度な精神依存
言い訳をしてお酒を飲む、禁酒の指示を受けた時に勝手な理由を付けて飲酒・・・など

■重度な精神依存
お酒を飲めない状況(仕事中など)に隠れて飲酒、家族のお金を勝手にお酒代にする、家族の制止を暴力や暴言で押さえ込んで飲酒・・・など

精神依存が重くなってしまうと、自分だけでなく周りの人までもアルコール依存症に巻き込まれて苦しみを背負うことになります。
またアルコール依存症と他の精神疾患を合併する頻度も高く、アメリカの調査によりアルコール依存症の患者さんの約3割がうつ病を併発しているということが分かっています。
特に「うつ病による自殺」というニュースを耳にすることもありますが、アルコールの乱用や依存も自殺の危険性を高めるというデータもあります。
最悪の結果を防ぐためにも、早めに依存症であることを自覚することが大切です。

からだの症状

アルコールには「身体依存」もあり、飲酒を続ける内にからだにも様々な症状が現れます。
お酒を飲むとリラックスすることがありますが、こういった現象はアルコールに脳の活動を抑える作用があるために起こります。
アルコール依存症の患者さんは飲酒をする頻度が高いため、脳が"アルコールが体内にある状態"を普通の状態だと錯覚するようになります。
このような状態にある方がお酒を止めると、アルコールで活動を抑えられていた脳が反動により、過剰な活動を起こすようになります。
この活動を「禁断症状」と呼び、一例として次のような症状が現れるようになります。

■軽度な禁断症状
不安感、イライラ、吐き気、動悸、発汗、睡眠障害・・・など

■重度な禁断症状
手足や全身の震え、幻覚(幻視や幻聴)・・・など

禁断症状を現れるとそれを抑えるためにお酒を飲み、さらに依存してしまうという悪循環に陥ってしまいます。

アルコール依存症の原因

アルコール依存症の原因は、もちろん"お酒の飲み過ぎ(多量飲酒)"です。
予防のためには、適量を守って飲酒することが大切です。
厚生労働省による「健康日本21」という国民健康づくり運動によると、アルコールの適正摂取量は1日約20gとされています。
目安として、アルコール約20gは下記の分量に相当します。

  • ビール(アルコール度数5) ・・・ 500ml
  • 日本酒(アルコール度数15) ・・・ 1合(約180ml)
  • 焼酎(アルコール度数25) ・・・ 0.6合(約110ml)
  • ウィスキー(アルコール度数43) ・・・ ダブル1杯(約60ml)
  • ワイン(アルコール度数14) ・・・ 2杯(約180ml)
  • 350mlの缶チューハイ(アルコール度数5) ・・・ 1.5缶(約520ml)

1日の飲酒量が上記の3倍以上になると多量飲酒と判断され、アルコール依存症のリスクが高まります。

しかし多量飲酒を続けた方が必ずアルコール依存症になる訳ではなく、依存症を発症してしまう方もいれば、ならない人もいます。
こうした違いは昨今の研究により、「遺伝要因」と「環境要因」から生まれてくると推測されています。

アルコール依存症を発症する方のうち約50~60%は遺伝要因が関わっており、残りは環境要因による影響だと言われます。
環境要因については周りからの影響やストレスなど、様々な要素が複雑に絡み合っていることから"コレ"という要因はいまだ特定されていません。
ですが遺伝要因に関して、少し難しい話になりますがからだに取り込まれたアルコールは体内で、次のように分解されます。

アルコール → アセトアルデヒド → 酢酸

まずアルコールは吐き気や二日酔いなどをもよおす悪酔い物質「アセトアルデヒド」に分解され、さらに無害な「酢酸」へと分解されます。
人によって"お酒に強い人"と"お酒に弱い人"に分かれますが、この差は上記の分解速度の違いから生まれます。
アルコールやアセトアルデヒドを分解する酵素は人によって様々なタイプがあり、分解が早い場合はアセトアルデヒドが体内に残りにくいためお酒に強くなります。
反対に分解が遅い場合はお酒に弱くなります。
両者の内、アルコール依存症になりやすいのはお酒に強い人だと言われます。

また上記の要因の他に、反社会性や多動性といった性格もアルコール依存症の発症要因になると考えられます。

アルコール依存症の治療方法

アルコール依存症の治療は基本的に入院治療で行われます。
入院治療は次の3段階に分かれます。

  • 解毒治療
  • リハビリ治療
  • アフターケア

以下では、それぞれの治療法について解説します。

解毒治療解毒治療ではアルコールを体内から抜くために断酒をし、同時に現れる禁断症状を薬の服用で治療します。
禁断症状の治療にはアルコールと似たような働きをするベンゾジアゼピン系の抗不安薬睡眠薬が用いられます。
アルコールの代わりにこれらの薬を服用し、徐々に用量を減らしていくことでからだを慣らしていきます。禁断症状の悪化を防ぐためにも、ベンゾジアゼピン系薬物の服用は重要です。
解毒治療は通常2~4週間行われます。

リハビリ治療心身の健康が回復した段階で、本格的なリハビリ治療を開始します。
この治療法は、次の順番で行われます。

①個人や集団のカウンセリングで患者さん自身に多量飲酒に関わる問題を認識させ、断酒を決断させる。
②退院後も断酒を継続させるために自助グループに参加させる。
③本人や家族に十分に説明をした上で、抗酒薬の服用を開始する。

抗酒薬とはアルコール依存症を治療するための薬となり、その効果によって2種類に分かれます。

アフターケアリハビリを終えて退院した後も、アルコールを断つために次のようなアフターケアを行います。

  • 病院、クリニックへの通院
  • 抗酒薬の服用
  • 自助グループへの参加

上記の三本柱で断酒の継続をサポートし、もしも再びお酒を飲んでしまった場合には速やかに必要な治療が行われます。

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